∑考=人 〜プロメテウス〜

そして今日も考える。

選択を最適化するために

基本情報技術者の午後試験は問1~問13まであります。問1~問7の中から5問、問8のアルゴリズム問題が必須で、問9~問13のプログラミング問題の中から1問、計7問を回答する必要があります。さて、この場合、問題の選び方は何通りあるでしょうか?

 

正解は7C5×1C1×5C1=105通りです。これだけ選択肢があれば、選択にも迷うでしょう。選択の仕方によって得点が大きく変わってしまうかもしれません。全ての問題を100%理解しているならどれを選んでも大差はありませんが、そうでないならどの問題を選択するかは極めて重要です。

 

選択の戦略として、初めから分野を絞っておく方法があります。例えば、大学受験で理科系科目あるいは社会系科目を選択するとき、かなり早い段階で分野を絞ったことだと思います。少なくとも、本番試験の問題を見て難しそうなら別の教科で受ける、といった方法は取らないでしょう。

 

大学受験は、一つの科目の範囲が広いため、リスクヘッジのためだけに本命科目以外に多大な勉強時間を割くわけには行きません。すると、選択した科目のみに勉強時間を割り当てることになります。

 

結果的に、たとえ本番試験で選択科目が極めて難しかったとしても、全く勉強していない科目よりは相対的に高得点が期待されるので、勉強してきた科目を選択するのが合理的な判断になります。一部、現社や政経など、勉強しなくてもある程度の得点が期待できる科目も存在しますが、基本的に本番になって選択科目で迷うことはありません。これはあらかじめ選択科目を絞っておく方法の良いところです。

 

逆に、基本情報技術者の試験では、この合理的な選択が難儀なものになります。問8のアルゴリズム問題は必修なので選択の余地はありません。また、問9~問13のプログラミング問題は大学受験同様あらかじめ科目を選択しておけば問題ないでしょう。

 

問1~問7から選択する5問をどうやって決めるのか、が問題になります。初めから範囲を絞って勉強することは確かに可能です。ただ、午前の試験範囲と被っているため、午前試験の勉強をしっかりしていれば、全ての選択問題について、必要な前提知識はある程度揃っていることになります。

 

大学受験の場合は、問題が難しくても、勉強していない科目よりは勉強した科目の方がマシ、という選択が合理的に導けました。しかし、午後試験の前半問題では、どの分野も勉強しているため、リスクヘッジが効く反面、最適な選択肢を選ぶことが困難であったりします。まるで、東大まで行って選択肢を広げたのにも関わらず、どの道を進めばいいかわからない学生の心境のようです。

 

こういった問題に直面したとき(まさに今日)、私は与えられた選択問題を次の3つにカテゴライズします。

 

1. 知っている問題で解けそうな問題

2. 知っている問題で解けなさそうな問題

3. 知らない問題

 

1. は同じような問題を知っていて、かつ、その問題が得意あるいは簡単そうな問題が入ります。逆に、知っている問題だが、苦手分野あるいは難しそうな問題が2. に分類されます。3. は全く見たこともない問題で難易度の検討もできないような問題が該当します。

 

当然、1. に分類されるのが最適な選択です。次に良いのは微妙なところですが、私なら合理的に3. を選びます。解けなさそうな問題よりも、解けるか解けないかすらもわからない問題の方が期待値としては高くなると思います。よって1→3→2の順番に選択すれば最適ではないにしろ、最適らしい選択をすることができます。

 

ただ、これは自分の分類が正確である、という前提条件が必要になります。例えば、知っている問題で解けそうだと思っていたけど、実際に解いてみると全然わからなかった、なんてことはよくあります。この場合、本来なら2. に分類されるべき問題が1. に分類されていたので、大きく最適解から外れてしまうことになります。実際、問題を解く前の分類は類推に過ぎず、必ずしも事実であるわけではないのです。

 

すると、大切になるのは大局観じゃないかと思います。大局観とは将棋などでよく使われる言葉で、概念的には包括的に物事を評価して判断する力のようなものです。つまり、試験で考えれば、問題を解く前に正確にその難しさを測る力、ということになります。

 

大局観を磨くことで、誤った分類を少なくすることができ、その分だけ最適な選択をできる確率が上がるわけです。大局観はやはり経験によってしか身につけられないものでしょう。直観に似たものかもしれません。

 

見落とされがちなのが、諦める力です。諦力とでも名づけておきましょう笑。実際に取り組む前の予想が違っていた時に、いかに早く諦められるか、です。一度、選んだ選択問題に取り組んでしまうと、サンクコスト(その問題に費やした時間)を気にしてしまい、中々見切りをつけることができないものです。パチンコで20000円突っ込んで大当たりなしでは、20000万円の損失を気にして、やめることができない心理と同じです。

 

諦めるためには、損失を確定させる勇気が必要です。経済学では損切りと言いますが、損失を確定させることにより、それ以上の損失を防げるという考え方もできるのです。試験の場合では、諦めが早ければ早いほど、別の問題に取り組む時間が増えます。もちろん、どこまで粘って、どこから諦めるのか、のボーダーラインはある程度決めておいた方が良いでしょう。何でもかんでも諦めてしまうと何一つできなくなってしまうからです。

 

本日受験した基本情報技術者の試験から、大局観と諦力が最適な選択には欠かせないと感じたので、選択について書き記しました。ちなみに大局観と諦力を駆使した結果、自己採点では問1~問7から選んだ5問の中で間違いはわずか一つでした。(各問は複数の設問から構成され、一つの問内の一つの設問だけ間違えたという意味です。)午前、午後ともに8割を超え、マークミス等がなければおそらく合格でしょう。めでたしめでたし。