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∑考=人

そして今日も考える。

投資なくしてアイデア無し

少し大きめの会社では、新しい取り組み、まぁかっこ良く言えばイノベーションが生まれにくい。ほとんどの部署では現場レベルから新しいアイデアが上がったりすることはほとんどなく、一部の部署においてポツポツと新規事業が始められるぐらいだ。

 

末端社員からすれば、もっと力のある上位層が新しい話を持って来いよ、と思っているし、逆に上位層はと言えば、もっと現場レベルで新しいアイデアが生まれればなぁ、そんな風に思っている。どちらも他人に期待しているので、硬直状態なのである。

 

ただ唯一言えるのは、組織の方針として選択と集中ができていないことが最も問題だということだ。

 

そもそも新しいことを始めるのは非常に時間を要する作業であるということだ。特にビジネスとして新しいことを始めるのであれば、費用対効果などを綿密に検討しなればらないし、アイデアを洗練するために、多方面への情報収集ならびに検討が必要になる。大きいことをしようとすればするほど指数関数的に必要な稼働は膨れ上がるだろう。

 

つまり、通常の業務をこなしながら、その上で新しいアイデアを考えて事業化していくなんてことは普通の労働時間の範囲内で安々とできることではない。

 

とは言え、個人レベルでの改善くらいならできないことはない。現に私も全く通常業務とは関係のないツールを自主的に作ったりしている。ただこれを組織レベルでやろうと言い出す人はいない。

 

なぜか。皆新しい取り組みに対して協力的ではないからだ。そして、新しい取り組みに対して非協力的である理由は、時間が圧倒的に足りないから、あるいは組織として、新しい取り組みに対する業務的優先度が低いからである。この先どうなるかわからない取り組みよりも既に確定している案件を完遂する方を優先する方が当然とも言える。

 

そのため、下手にみんなでやりましょう、とか言っても、「あなたが言い出したんでしょ?」みたいなスタンスで協力しない人が沢山いることがなんとなくわかる(というか実際そうである)ので、誰も言い出しっぺにはならないのだ。よくうちの会社でも「言ったもん負け」という言葉が使われるが、言い得て妙である。

 

では、どうすれば良いか。

 

まず組織としては、社員に投資する、という考え方を持たなければならない。冒頭でも述べたように、上の考え方は、社員が通常を業務はきっちりこなしつつ、新しいことも考えてほしい、である。これは右を見ながら左を見ろと言っているようなものであることに気づくべきだ。すなわち選択ができていない。

 

費用対効果を考えて投資するかどうかを検討するのはビジネスアイデアが生まれてからだと思っている人もいるかもしれないが、ビジネスアイデアを育てるためにも投資は必要である。例えば、Googleが採用している20%ルールというのがまさに投資的発想である。

 

人件費を費用としか考えていないから、プロジェクトの予算以上に人をアサインする、という発想ができないのだろう。つまりそれはノーリスクハイリターンを狙っているようなものだ。そんな上手い話があるわけがないことをずっと安定した会社で働いてきた人にはわからないのだろう。

 

次に個人としてどうするか。新しいことを考えてやってみるしかない。でもそんなことをする時間はない。なら、今の業務の何をどうやったら削れるかを考えてやってみればいい。ここを自動化できないか、とか、ここを他人でもできるようにできないか、とか。

 

業務効率化くらいのアイデアなら割とすぐ考えつくはずだ。あとは、それを仕事の中で実現してみる。多少の負荷がかかるのは否めないが、これも個人レベルでは投資的発想だ。時間はかかるがお金はかからない(むしろ働いたことになる)ので、全然ノーリスクである。それに、自分が楽するために頑張るのは結構モチベーションが上がると思う。(私の場合、本業よりも面白いと感じる時が多い。)

 

まぁ新しいことを考えるには、働かないことが重要ってことです。