∑考=人

そして今日も考える。

クーラーシェアリング

私は「時を指定されたタスク」が嫌いである。時を指定されたタスクとは、「15時〜16時の間にこの書類を完成させてください」みたいな仕事のことだ。簡単にいえば、予定を入れたり、予約というのが嫌いなのだ。

 

ちなみにタスクとは言ったが、これは公私を問わない。極端な話、「8/1にバーベキューをやります」、みたいなのも嫌いだ。特に、前もって先の予定を決めるのが嫌いなのである。なぜなら、直前になって行きたくなくなることが往々にしてあるからだ。

 

その中でも、待機を強要される仕事が最も嫌いである。例えば、郵便物の受け取りなどは、受け取り自体には1分とかからないにも関わらず、午前中に届けますとか、13時〜15時の間に届けます、みたいなことを平気で言っている。そこに合わせて家で待機するというのは、自分の行動が非常に制限されている気がしてならない。

 

少し別の事例として、公共機関での移動も同じ話だ。移動時間中は行動に制限を受ける。もちろん、読書とか音楽聞いたりできるからいいじゃん、みたいに考える人もいると思う。さっきの郵便物の話でも家でできることやってればいいじゃん、という意見もあるだろう。

 

でも、つまりはそれが行動が制限されているということなのだ。例えば、郵便物を待っている最中に小腹がすいた、と思ってもコンビニには行けない、ということになる。電車の中で用を足したいと思ってもトイレには行けない、ということだ。やりたいことはできるが、その時一番やりたいことはできない、ということである。

 

そういう意味で、宅配ボックスというのはネットショッピングの亡者である私にとっては実に素晴らしいサービスである。宅配ボックスがついている家に住んでからこの手の煩わしさからはほとんど完全に解放された。

 

ただし、全ての荷物が無人で受け取れるわけではない、というのが今の宅配ボックスの残念なところでもある。

 

最も社会的にも課題だと感じているのが、ネットスーパーでの買い物である。実はネットスーパーでの購入品は、宅配ボックスに届けることができないのである。おそらく、食材とか生物を常温の空間に置き去りにすることは衛生面から許可されていないのだろう。ただ、私はこの宅配ボックスに届けられない、という理由でネットスーパーは最後まで利用しなかった。

 

もともと、ネットスーパーは普段は忙しくて買い物に行けない人、すなわち主婦以外の層がネットを通じて買い物をしてくるような企みで開始されたサービスだった。しかし、結果は真逆で、既に買い物に行っていた主婦たちがそのままネットを利用するようになった、という話を聞いたことがある。

 

そもそも主婦は基本的に家にいるので、この家での受け取りに煩わしさを感じる人は少ないのかもしれない。ただ、ネットスーパーが本当に忙しくて買い物に行けない人向けにサービスを展開したいのであれば、無人受け取りの仕組みも必要だと思う。

 

こう考えると、一つの選択肢として、宅配冷蔵庫というサービスはあってもいいと思う。マンションや団地に導入してもらう。ネットスーパーと提携して、生物はそれぞれの冷蔵ボックスに入れてもらう。今風に「クーラーシェアリング」とでも名付けてみて。住民から月額数百円とかでできれば最高だ。

 

ネットで調べた感じだとまだ誰もやってなさそうだけど、こういうアイデアもちょっとアリなんじゃなかろうか。