∑考=人

そして今日も考える。

言語検索技術にも改善の余地はある

実は、二度目の研修から配属先に戻ってきたら、私の担当プロジェクトが正式に変わっていました。キッカケは課長との面談で「設計がやりたいです」といったことでしょう。だったら、今基本検討中のプロジェクトにアサインしようか、みたいな話が少し前から出ていました。それが正式に決まったというわけです。そして、課長はそのプロジェクトから外れていました笑。

 

パチンコ業界を相手として仕事である点は同じなので、今までわずかながら勉強してきた業務知識は役に立っています。しかし与えられる業務内容はかなり変化しました。かなり難航しているプロジェクトのようで、難易度の高い仕事が降ってくるようになりました。

 

以前は、本当にしょーもない(誰が見るかもわからない)管理用資料のメンテナンスとかやってましたが、今は技術的な調査とか実際にプログラムを組んで検証とかもやっています。システム方式に関わる部分なので、個人的にプロジェクトへの貢献感はあります。

 

与えられる業務が技術寄りになったのは嬉しいのですが、これが結構難しいんですね。まず、指定のシステム方式を実現する方法が存在するかどうかを調べるのが大変です。まぁ私は先輩が見積もった計画の半分でやりきりましたけどね(どや!)。

 

調査をしていると痛いほどわかりますが、国内のウェブページには技術系ノウハウのソースがほとんどないんですね。あったとしても、個人用ブログでちょっとしたぼやきのように言及されているだけのことが多いです。当たり前のように専門用語が使われいたり、大切な前提条件(OS、バージョン情報など)についての情報が抜け落ちていたりします。

 

この問題の対策としては、技術屋が素人にもわかるように平易な言葉で文章を書くことでしょうか。現状としては、一般人向けに書かれた記事を書いてるものはかなり少ないです。そもそも、そういうモチベーションを持って技術的なエントリを書いている人は少ない上、言葉だけでは説明が難しいことが多いので、仕方がないとも言えますが。

 

そして、そもそも知識がないとどういうキーワードで検索すれば良いのかがわからないんですね。特に、IT用語は概念的な言葉が多いです。ググれば何でも分かる時代になっても、「ネットワーク」という言葉を知らない人がネットワークについて調べるのはかなりハードルがあがります。

 

今となっては、逆にネットワークという言葉が普及しすぎて、ネットワークを説明する言葉を探す方が難しいかと思います。しかし、ネットワークという言葉を全く知らない人からすれば、「コンピュータ同士をつなぐ回線」ぐらいの冗長な表現で検索する以外に方法がありません。

 

一方で、そういった知識について詳しい人たちは「ネットワーク」という言葉を平然と使っているので、検索にはヒットしにくいんですね。先に述べたように、ネットワークという言葉はもうIT素人でも理解できると思いますが、TCPプロトコルみたいな概念を調べたいとしたら「TCPプロトコル」という言葉を知らない限り調べようがありません。

 

なので、どうすれば良いのかというと、「どういうキーワードで調べれば良いのか」をまず調べる、ということになります。具体的な方法としては、概念を説明するために必要なキーワードを3つ、4つぐらい入力します。例えば、ネットワークの場合だと、「コンピュータ 回線 複数」みたいな感じになります。

 

そして、検索にヒットしたWebページを上から順番に読みます。そして、そこに書かれている文章の中からより良いキーワードを見つけます。ちなみに「コンピュータ 回線 複数」というキーワードを入力すると、1番上に来るWebページから「インターネット」というキーワードを見つけることができます。また、コンピュータではなく「PC」というキーワードが使用されていることにも気づきます。ならば、次は「インターネット PC 複数」みたいな検索の仕方をしていくことになります。

 

この方法はトライ&エラー方式です。知人に詳しい人がいない限り、現状はこの方法しかありません。もし、この方法で良い検索ワードを見つけることができなければ、調べたい情報を検索することすらできません。そして、これができるかできないかは個人のセンスやあたりのつけ方の技術に依るところが大きいと思います。

 

今回私が与えられた業務もこんな感じで調査を開始して、無事に解決の糸口が見えてきたものの、良い検索結果を得るまでにかなりの時間を要しました。なので、この調査のための調査がもっと簡単にできれば良いんじゃないかと常々私は思っています。

 

簡単に言うと、逆引き辞典みたいなものがあればいいですよね。IT用語に限らず、こんな感じの意味の四字熟語があったなーと思っても調べるのは一苦労です。「些細なキッカケが後々大きな変化を引き起こす現象」のことなんて言うんだっけーと思っても、すぐにはわかりません(ちなみにバタフライエフェクトです)。

 

パターン認識など画像系検索技術は近年進歩していますが、また言葉による検索の面でも課題は残っているのではないでしょうか。ぜひグーグル先生に頑張って欲しいです。