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そして今日も考える。

移動コストの削減が科学の課題

新幹線代って高くないですかね。私は長期休暇中には大抵東京から大阪に帰るわけですが、だいたい往復で3万円ぐらいします。もちろん、夜行バスとかを使えば時間はかかるものの往復で1万円程度に抑えることができたり、LCCでも2万程度と予算を抑えることもできますが、やはりそこには超えられない5桁の壁があります。当然、移動先が海外とかになればもっと金額は上がります。

 

新幹線は、確かに神話と呼ばれるほどの安全性があり、多少高額でも妥当という意見もあるかとは思います。ただ私が思うのは、移動に関するコストってあんまり昔から変わっていない、むしろ増えているのでは?ということです。近年では、移動コストの削減を真正面から実現したのはLCCぐらいでしょう。

 

インターネットの世界では、年々簡単に早く遠くへアクセスできるようになっている一方で、相対的に見ると、現実世界での移動はほとんど改善されていないように見えています。あるいは、IT技術の進歩によって”移動”が必ずしも必要ではなくなってきている、と言えるのかもしれません。

 

例えば、数々のオンラインショップの登場により、買い物に行くための移動は必ずしも必要ではなくなりましたね。他にも、テレビ会議の高性能化によって、遠隔地の人とも共通の画面を見ながら議論を進めることができるようになっています。完全普及はまだまだですが、技術的には可能であるので、会議のために遠隔地へ移動する必要性は確実に薄まっています。

 

でも、移動する人達の数は全く減らないですよね。長期休暇期間の帰省ラッシュは毎年半端じゃありません。仕事上では移動コスト削減が促進されていますが、結局のところ、プライベートな場では移動する必要性が変わらず残っているということです。

 

考えてみれば当然で、実家にテレビ会議を導入したら、家族の顔が見れて話もできるから帰省しなくなるか、と問われれば、そんなわけないっしょ、という話になります。友達と遊びたいとか、故郷をこの目で見たいとか、同じ場を共有したいとか、そういうことは残念ながら今のテレビ会議レベルの技術では難しいでしょう。

 

だから、移動しなくても良い世界の実現が今後の科学の課題なのかな、と個人的には思っています。パッと思いつくのはソードアート・オンライン的な仮想世界の構築でしょうね。言語情報や視覚情報の共有や発信は既に実現されていますが、それだけではやはり、”リアル”との差分が大きすぎます。

 

逆に言うと、フルダイブ環境(?)の構築が可能となれば、そこはもう現実世界そのものなんですよね。結局、私たちが”現実”と呼んでいるこの世界も、体を通じた感覚で情報を認識しているだけですから。そんなことは到底実現不可能な気がしますけど、VR領域の研究とか、Gear VRみたいなウェアラブルが登場してくると、いずれはそうなっていくのかも、という気もします。

 

仮想世界が出来れば、いわゆる”ワープ”が可能になるので、移動する必要性は皆無になりますね。それどころか、リアルでは不可能と言われている”タイムリープ”的なこともできそうです。倫理的に良いか悪いかはわからないけれども。

 

中2病っぽいエントリになりましたが、これにて。