∑考=人

そして今日も考える。

世界に希望はあるのか

会社が嫌で自殺してしまう人がいる。


そんな人に対して多くの人は「辞めればいいじゃん」と考えているだろう。私もどっちかと言えばそんな風に考えている。たかが会社だし辞めればええやん、と。

 

 しかし、「辞める」というのは問題解決ではないこともまた事実である。たとえ今の会社をやめたって別の会社に勤めなければ生きてゆくことはできない。あるいは、会社に勤める必要なんてない、という人もいるけれど、何かしらの手段でお金を稼ぐ必要はあるわけで。

 

つまり、「辞めた」代償に「始めなければならない」、という負債を負うことになるのだ。しかもその返済期限はそれほど長くはない。そして、「会社なんてどこも同じだろう」と推測で結論付けてしまうと、世界中に希望がない、だから命を絶つ、という判断になってしまうのだと思う。

 

私は別に会社がめちゃくちゃ嫌、というわけではないし、労働環境についての不満はそれほどない。ただ、すごくやりたい仕事をしているわけではないし、正直最近は退屈を感じることも多い。人との調整にもうんざりだ。そして何よりこんな仕事が一生続くのかと思うと、会社を辞めたくなることも当然ある。

 

しかし、辞めてどうするのか。でも何らかの労働は始めなければならない。では、別の会社を選んだとして、何かが変わるのだろうか。きっと何も変わらないだろう。こういった憶測で答えを出した瞬間、世界に希望がなくなるのだ。

 

だから私たちは実験をしなければならない、のだと思う。