∑考=人

そして今日も考える。

出世するとは孤独になること

こんなにたくさん人がいるのに孤独。最近はよくそんなことを思う。

 

学生の頃は、みんな同じ立場だった。何とか委員、生徒会長、何とか部、肩書きはもちろん様々違うけれど、そんなものは一部の側面に過ぎず、「学生であること」がメインの立場なので、言ってみれば周りにいると自分に大差はなかった。

 

これがまず、社会人になると変わる。はじめの研修期間は言ってみれば、学生みたいなものなので割愛するとしても、現場に配属されると、もう数人の同期しか同じ職場にいない、みたいな状態になる。

 

私のように小さなプロジェクトに配属された場合はその限りではなく、いきなり新人という立場は自分しかいない、という場合もある。まずここに1つ孤独への階段がある。特に新人時代は自分だけが仕事ができないこともあって、より孤独感を感じやすい。

 

それがしばらくして、仕事を覚えて、一般的な若手社員になると少し孤独感は薄れていく。なぜなら、一人のチームメンバとして働くことになるため、大抵チームメンバという役割が共通している人がいるからだ。同じように上司の悪口で盛り上がったり、仕事の目線も一致しているからまだ話が通じやすい。

 

しかし、チームメンバからその先はひたすら孤独が待っている。

 

リーダーは孤独とよく言われる。これはもうその通りだ。指示を出す人と指示を受ける人。仕事を同じ立場で語ることは難しい。逆に上司に対する相談はお伺いになる。上司の目線で語らなければならない。

 

つまり、基本的に意思決定は自分で行わなければならないのだ。これがひたすらに孤独だ。意思決定のために必要な情報を集めたりロジックを構築するために人を活用はできるけれど、決めるのは全て自分。上司には承認を得るだけ。

 

「普通だったらどうするのだろうか?」とか「同じ立場にいる人はどうなのだろうか?」ということを聞ける人がいないのだ。もちろん職場を離れれば沢山いるだろうが、職場を知っている人間の中にはいない。

 

まぁ私は他人からとやかく言われるのが嫌いなのでこの状態は結構楽なんだけれど、ただ客観的に考えると、やっぱり孤独だな、と。そんなことを思った最近であった。