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そして今日も考える。

アジリティ化する世界

みなさんは読書をするだろうか?

 

私は昔は結構な読書好きだったのだけれど、最近はほとんど読書というものをしなくなった。本を購入する頻度も減っているし、購入した本を最後まで読み切ることも少なくなっている。

 

ここ十年ぐらい、大型の書店数は年々減っている。これは電子書籍や一般メディアの普及などが影響している一方で、そもそも本を読まない人が増えているというのが本質なのだと思う。事実、一日の平均読書時間が減っているというデータもある。

 

読書というのは、いわゆる速読みたいな手法を使わない限り、一冊の本を読むのに2時間かそれ以上かかるのが普通だろう。社会人にはこの時間を一冊の本のために割くのはあまりにおしい。非効率なのだ。

 

昔は本というのは非常に効率的に安く過去の賢者たちの叡智を学ぶことができるツールだった。なので誰もが本の価値を疑わなかった。しかし今はどうだろう?

 

Webには色んなメディアが溢れている。少し前であれば「ネットの情報は玉石混交」、「知識が体系化されていない」などと批判的な声もあった。でも、今はそんな批判の声を聞くだろうか。

 

もちろん、そういったデメリットはまだ残ってはいる。しかし、ネットの情報であっても、信頼のおけるメディアや著名人を抑えておけば、正しい情報にありつく可能性は高い。質の高い情報ほど提供されやすいアルゴリズムが構築されている。そもそも全体のコンテンツの質も上がっている。おまけにほとんどが無料。

 

となった今、書籍の価値は昔ほど高くないと思ってしまうのは私だけだろうか。いや、価値が変わったわけではなく、今の時代を生きる多くの人には適していないといった方が良い。

 

システム開発で喩えるのであれば、ウォーターフォールで数年かけてガッチリしたシステムを作るのではなく、アジャイルでクイックにサービスをローンチする、方が今の時代には合っているということ。つまりはアジリティへの対応がもっとも大事ということだ。

 

価値のある情報がまとまった本という形で執筆され、編集され、パッケージングされ市場に並ぶのを待っていれば世の中はすでに変わってしまう。「早さ」が何よりも価値を持つ現代に置いて、この損失は大きい。

 

それでも学習としての読書を続けるのであれば、要約サービスの活用を勧める。かく言う私もサブスクリプションでflierというサービスのゴールドプランに加入している。月に本を2冊買うぐらいなので、習慣的に本を読む人からすれば大した出費ではない。

www.flierinc.com

 

まずはこれで読んでみて、もう少し深く知りたいと思ったものだけ、本書を読めば良いし、別にこれだけでも本の重要なポイントはそこそこ知ることができる。目次や全体像がわからないなど、まぁ問題はあるものの、短い時間でだいたいの内容が掴めることに意味がある。

 

別にこれを紹介して私にメリットがあるわけでもないが、おすすめなのでぜひ。