∑考=人

そして今日も考える。

ミニプログラムとかスーパーアプリとか

最近、中国を中心に「ミニプログラム」の流行に拍車がかかっている模様です。

 

テンセントっというまぁ中国のGAFA的位置付けの一つの会社が「WeChat」という日本でいうところのLINEみたいなチャットサービスを提供しているわけですが、このWeChatというアプリケーション上で動くアプリケーションを俗に「ミニプログラム」と呼ぶんですね。

 

ちなみに、LINEの場合も「ミニアプリ」と若干呼び名は異なるものの、同じような仕組みを提供していたりします。例えばジョルダン(乗り換え案内のアプリ)が使えたり、Developer's IO cafeという秋葉原にあるレジレス店舗用のアプリなんかがあります。

 

classmethod.jp

 

 で、この流れって結構面白いなーと個人的には思っているんですね。どう面白いかというと、歴史は繰り返される的な意味で。

 

例えば、昔インターネットの黎明期って各社のWebサイトに行くためにどうしてたかというと、ブラウザにURLをいちいち入力してたんですよ。ユニクロのホームページはこのURL、セブンイレブンのホームページはこのURL、みたいに各自が覚えて入力してアクセス。やってられませんね。

 

ということで、この煩雑さに対する突破口として生まれたのが、いわゆるGoogleみたいな検索エンジン。キーワードで検索してヒットしたURLへGUIで遷移できるという仕組みです。これがすごいのは、Webページへのインターフェースを一つにした点でしょう。こういう意味でもミニアプリ化も同じような流れ。

 

あとはいわゆる、VM仮想マシンみたいな考え方にも近いですよね。物理サーバを丸々一台用意するのはコストがかかるから、いっそ一台のマシンに仮想的なサーバを作ろう、みたいな。一つのアプリケーションをインストールするから容量食うから、いっそ一つのアプリに複数のアプリを入れよう、を可能にしたのとほとんど同じ。

 

ということで、今はこのミニアプリとかスーパーアプリ、みたいな流れが来ているのは確かですが、個人的には少し先にはこういう形でもなくなるのかなーと思っています。

 

例えば、スマホアプリのクラウド化。今でさえ、主要な処理はクラウド側でスマホAPIを叩くための画面のみを提供しているケースがほとんどかと思いますけど、そもそも色んなアプリ自体がスマホではなくクラウド上に保管されるようになるはずで。

 

仮想デスクトップのスマホ版、シンクライアントスマホですね。5Gとかが進化してネットワークを意識する必要がさらになくなれば必ずこの流れになると思います。今でもこそノートPCぐらいにスペックが進化しているスマホですが、どんどん最低限の形に絞られていくでしょう。もしかしたらその時はスマホの形をしていないかもしれない。

 

こんな風に新しい技術が登場した時は、それは歴史的な背景から想像しうることだったのか、そしてそうだとすると、この先どんな風になっていくのか。そういった視点を持つと新しい技術の発見が楽しくなりますよ。