今年はハロウィンの市場規模が1220億円ということが、ニュースでも話題になっていました。バレンタイン市場を超えたそうですね。と言われてもあまりピンとこなかったので、他の例を調べてみると、例えば音楽配信(iPodとか)の市場規模が1000億弱なので、それを上回る規模だということです。結構凄いですね。
もちろん、ハロウィンの方が単価は高いと思います(例えば私が購入したディズニー系の仮装用衣装の一つで10000円弱でした。)が、これが10/31日前後で叩きだされた売上高の数値であるとしたら、驚愕ですよね。単純で1220億円/10000円=1220万人(日本人の約1割)ぐらいがハロウィンパーティをやっている計算になります。渋谷には海外の人も多かったです。
にしても、仮装する人達が年々増加していく背景は一体何なのでしょうね。私はSNSにアップして、おれリア充〜アピールしたいだけだと思っていたんですけど、ちょっと違う一面もあるのかもしれないと彼女の意見を聞いて少し思いました。
実は先週ディズニーに行ってきたんですが、ディズニーランドの中にもちょっとした仮装をする人達が沢山いました。例えば、ミッキーの耳を頭につけたり、ディズニーキャラクターが全面にデザインされたパーカーを着たり、さらに彼女とペアルックの格好をしたり。
ハロウィンとは少し異なるかもしれませんが、普段街に出歩くときには絶対にしないような服装をして、ディズニーランドを楽しむ方が最近は多いんです。(昔からかも知れませんが。)そしてこれが面白いことに、子供よりも大人(かなりいい歳をした人)の方がより顕著でした。これも仮装という行為が流行していることを表す一つの象徴的な事象と言えるでしょう。
で、私も彼女と2人で行ってきたんですが、彼女もそういう仮装とはいかないまでも耳をつけたいというので、「ミッキー(あるいはミニー)の耳をつけたことによりディズニーで過ごす時間の楽しさは果たして変わるのだろうか?(いやそんなことはないだろう)」と私は主張しつつ、その理由を聞いてみたんですよね。
すると、彼女曰く、そういった耳をつける(普段と違う格好をする)ことによって、”現実ではなくなる”そうです。ディズニーと言えば夢の国を謳い文句にしていますが、耳をつけることにより、現実と夢との端境を完全に隔離するために必要となるのが、ミッキーの耳だということです。
つまりは、現実逃避感をより完全なものにするのがミッキーの耳であり、ハロウィンにおける仮装なのかもしれません。確かにハロウィンの衣装に身を包んだ自分はもはやいつもの自分ではなく、他の何者かになっている感覚は誰しもが少しぐらい感じているのではないでしょうか。だからこそ普段よりも開放的になり、社交的になり、馬鹿騒ぎすることも厭わないのでしょう。
ハロウィンが流行っている背景には、仮装意欲が高まってきたり、SNSのネタ作りという側面意外にも、こういった現実からの逃避意欲が拡大していることを示しているのかもしれません。