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そして今日も考える。

働くのが嫌だから結婚?

女性が社会に進出するのが当たり前の時代になりました。確かに私の友人にもシングルマザーや共働きなど、結婚してからも働く女性はたくさんいます。ただ、皮肉なことに、日本においては高学歴の女性ほど結婚してから退職するケースが多いようです。逆に高学歴でない女性ほど、社会で働いているのが現状です。

 

この事実から一つの仮説が導けます。実質的に社会に進出している女性の多くは、単に労働を余儀なくされている人だけであり、自ら労働を望んでいるわけではないのです。

 

中卒や高卒など、高学歴でない女性を便宜上、低学歴女性とします。当然ながら、低学歴女性は高学歴女性に比べて社会進出が早いです。しかし、その女性達が出会える男性の多くは、高学歴の男性ではありません。同じように早い段階での社会進出を余儀なくされる低学歴男性です。

 

すると、多くの低学歴女性は低学歴男性と結婚することになります。その時、低学歴男性の収入は十分なものでしょうか。そして、将来的な安定が望めるでしょうか。どちらにおいても不安が残るため、女性も働くことを半ば余儀なくされます。あるいは別のモチベーションとして、長い労働経験から働くことの面白さを知っている可能性もあります。これが低学歴女性が社会に残りやすい理由です。

 

一方で、高学歴女性の場合はどうでしょうか。彼らは大学生活でおびただしい数の男性と出会います。そして、彼らは皆高学歴男子です。そして、ある人は高学歴男子とそのまま結婚します。また、大学を卒業するまでに結婚できなかったとしても、入社する大学にいるのは大抵高学歴男子です。すると、就職してから結婚することになっても、やはりその相手は高学歴の男性である可能性が高いことになります。

 

高学歴の男性は、一般的に年収が高い傾向にあります。そして、将来の安定性の高い企業に入ることも一般的です。すると、結婚生活を送るために、女性がわざわざ働く必要はないわけです。つまり、高学歴女性には逃げ道が用意されているわけです。もちろん、逃げ道を選ぶことこそが女性の幸せだとも思います。

 

でも、これは機会損失ですよね。労働の中で楽しみを見出す可能性を捨て去ることを意味するからです。誰以上に勉強してきたのにその能力を生かすことなく家庭に入ってしまうのは、社会的に見ても損失です。それでも、女性は早期の結婚を望みます。

 

高学歴女性は無駄な努力を拒みます。否、これは高学歴男性にも当てはまることです。そして、やっかいなことに大学生活までの中で、自分自身に強い自信を持つようになっているのです。自分は努力すれば出来る人間なんだという自信は、経験により確固たるものになっています。

 

すると、社会に出て挫折したときに、もう頑張らなくてもいいや、となってしまうのです。自分はやれば出来る人間という確信があるので、自信を取り戻すために頑張ったりもしないでしょう。たまたま労働が自分には向いていなかったと正当化することもできます。どうせ頑張っても無駄であり、別の道が輝いているなら合理的にその道を選ぶのが、高学歴人間の特徴とも言えます。

 

男性の場合は少し話が違います。頑張っても無駄だったとしても、働かない限り生きていくことはできないので、悪あがきを強いられます。人間は、悪あがきをする中でいろいろなことを学び成長していくものだと思いますが、逃げ道が用意されていると、悪あがきをしないものです。忍耐が大嫌いな私が言うのもなんですが、たまには悪あがきしないと、何の魅力もない人間に成り下がってしまうのではないでしょうか。働くのが嫌だから結婚、というのは短絡的過ぎる気がします。