∑考=人 〜プロメテウス〜

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学年ビリのギャルが慶応に現役合格した話という本を読んだ感想まとめ

話題の本読みました。タイトルを見て、ビビっときました。私も大学受験期に半年で偏差値30上げた経験があるんです。1年なら60くらいは上がったと仮定すると私の方が凄いですね(笑)。私も予備校に通っていたら文庫化されたかもしれないな…。

タイトルの通り、学年ビリのギャルであるさやかさんが、この本の著者である坪田さんと出会うことで、勉強にのめり込みどんどん賢くなって慶応大学に合格した、というサクセスストーリーです。

 

主人公のさやかさんは、元々は聖徳太子を「しょうとくたこ」と読むほど知識に乏しく、そのバカ話がたくさん紹介されていることからも、本当に勉強ができなかったと思われます。

 

しかし、さやかさんの凄いところは、どうでもいいようなことに純粋に興味を持てたところにあります。(受験で勉強するなんて9割方はどうでもいいことです。)志望校合格への志うんぬんよりも、知的好奇心を持っているか否か、というのが勉強においては大切だからです。

 

次に、先生に言われたことをひたすら忠実にこなしたことも今回の事例ではかなりプラスに働いたと思われます。慶応大学を受験するというのも元は先生の言葉です。たいていの場合、人に言われたことをただこなすというのはよくありませんが、急激な成長を成し遂げるためには迷いを排除することも必要です。

 

私の場合は、予備校には通っていませんでしたが、ずっと1つの受験勉強法ブログを参考にしていました。もちろん、その信憑性自体については冷静に評価しましたが、これは参考になる!、と確信してからは、何の躊躇もせず、ブログで紹介されている参考書を利用し、ブログで紹介されている勉強法を徹底的に利用しました。悪く言えば依存状態になりますが、一定期間の間であれば何も考えず一心不乱にコミットすることは有効です。

 

そして、決定的だったのは、勉強以外の時間を捨てたことにあるでしょう。スカートを短くする作業を廃止し、遊びに行けないように、ギャル風のメイクを捨てたというのはが大きい。実際には、そういった習慣を捨ててでも勉強に専念したいという思いがあったことが凄い、と捉えるべきでしょう。

 

もちろん、先生である坪田氏にも凄いと思うところはあります。まずは、勉強の根幹となる知的好奇心をサポートする役割を果たしているところです。ほとんどの先生は「勉強自体が面白いものだ」ということをイマイチ伝えきれずにいるものです。(というかそもそも学校の先生も勉強が好きでないことが多い。)でも、坪田氏はそれを魅力的に語ることで自分自身への興味を惹きつけ、そして勉強へと興味関心の方向を持っていくのが非常にうまかったのだと思います。

 

そして、心理テクニックの項目にも書かれていた臨済性と迫真性。臨在性とは、今まさにここにあるという感覚だそうで、例えば今日取り組む問題集を実際に目の前に置くことで、これをやるんだ、ということをイメージしやすくする工夫をしています。臨在性によって、人はやる気になるそうです。

 

一方、迫真性とは、まさに今自分がやらなければならない、という感覚のことだそうです。RPGなどで、自分がどのくらい強くなったのか、あとどのくらいでボスを倒せるのか、ということがわかると、この迫真性が強くなりやる気になるそうです。坪田氏は、問題にもレベルを持ち込むことで対処しています。

 

そして、圧倒的な期待をかけること(ピグマリオン効果)と無理強いをしないことを両立させたことも大きいと感じます。期待が大きすぎると相手に過度なプレッシャーを与えることがあるため、私はピグマリオン効果については少し懐疑的ですが、この先生は最終的には本人の意向を尊重することができた点で、とても良い指導者であると思いました。

 

あと、ストレス発散のために日記を書かせたのも有効だったのでしょう。自分の気持ちを書くというのは意外と大きなストレス発散になるものです。ストレスを溜め込むほど無理して勉強するのは基本的に良くないと思いますが、適度なストレス発散で対処できるならいいのかもしれません。

 

学習法についても紹介されていましたが、私としては、ワンオブゼムな印象を受けました。テクニックとしては特に珍しくもないし、この勉強法でやれば慶応大学にいける、というほど単純なものでもないはずです。

 

やはり参考になるのは、勉強に対するマインド面です。ですが、こういった勉強マインドを作り上げていくのが最も難関であるのも事実で、それが元々備わっている人が才能がある人とか言われます。

 

しかし才能があっても(地頭が良くても)、たとえ何もしなければ、人間のクズと呼ばれることにもなります。そして、やればできる子でもやらなければダメになってしまうのが人間です。もし、こういった物語に感銘を受けてモチベーションが上がっているなら、その気持ちが冷めないうちに行動してみるといいでしょう。