∑考=人 〜プロメテウス〜

そして今日も考える。

消滅

平日のこんな時間からブログを書くのは実に2年ぶりぐらいになると思う。今日はまぁもちろん、いつものように会社に行ってきたわけだが、とある事情によって帰ってきた。

 

今まで私が携わってきたプロジェクトについて、お客さんから中止するよう正式に報告を受けたのだ。すなわち、プロジェクトは消滅、私の仕事も9割方無くなったため、帰ってきたのだ。いわゆる失業状態である。

 

私は新入社員として配属されてまもなく、今のプロジェクトに配属された。もちろん、正確に言えば今のプロジェクトと当初のプロジェクトは必ずしも同じものではない、初めは設計工程完了間近で設計方式の大幅な見直しがかかりリスタート、そして別案件との合併、そして試験完了間近、今度は提携サービスの変更によるリスタートと、大きく3度の契約変更と、2回のやり直しが発生した結果が今であった。

 

しかし、今のプロジェクトは実態としては動き出していたものの、お客さんの社内で意見がまとまっておらず、正式なゴーサインはだされていなかった。というのも、お客さんの会社は合同会社(もとものは別の会社が合併した会社)であるため、派閥争いが絶えないらしい。こういう政治的な話はどこの社会でもあるだろう。

 

私たちが直接相手にしているのは、合同会社全体ではなく、もともとの一会社であるため、結局全体の意思決定の場で否決されてしまったということになる。今日のお客さんとの打ち合わせも中止、今後1ヶ月ぐらいは先行き不透明なまま仕事をすることになるだろう。今回の結果については、自分の無力さ、チームの無力さ、会社の無力さを痛感することとなった。

 

にしても、幸いだったのが、自分の会社が大きな会社だったということだろうか。もし私たちが小さな零細企業だったとすれば、今まさに私は職を失ったことになるからだ。そして、正式な契約も結んでいなかったため、労働に見合う金額を支払って貰えるかもわからない。

 

今回の反省点は、大きくは二つある。一つは、そもそも受注できる可能性が低いことを見極め、仕事を断るという選択をしなかったことだ。もちろん、そこには顧客との癒着もあるし、長期的な目線で考えた場合に自分たちに利のない選択を取るべき場合はあるだろう。

 

しかしながら、今回の案件は、事業としても見通しも甘く、社内の賛同も得られておらず、さらに開発計画自体も破綻していた。(やることになってもそれはそれで完遂出来なかったんじゃないかと思う。)顧客にNOと言えるSE・PMでなければならないのだろう。

 

もう一つは、我々がお客さんの事業、ビジネスモデルレイヤーから良い提案をしていくよう働きかけていくことである。いわゆるグランドデザインと呼ばれる超上流工程から検討に深入りすることで、サービスとしての価値を高めることが私たちの担当は一切できていない。

 

今回の件も(あるいは過去の案件についても)、お客さんが構想しているサービスの実現性・収益性に明らかに不信感を抱きつつも、「私たちの仕事は要求されたものを作るだ」というスタンスの人が非常に多かった。結局、プロジェクトを完了し、それを世に送り出したところで、ほとんど使われない(誰のためにもならない)のであれば、そこに価値はないだろう。まぁお金が入ればそれでいいんだろうけど。

 

でもそこまで顧客にコミットしないといけないんなら、自分でやりたいサービス考えて、作って、世に出す方が簡単な気がする。組織の中で何かを達成するってやっぱ大変だな。