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そして今日も考える。

肉体労働と頭脳労働

早いもので、研修が始まって一ヶ月が経ちました。ようやく大学の講義のような研修は終わり、今は与えられた設計書通りにプログラムを作成していく、という課題をひたすらこなしています。これが頭脳労働なのか、とか思いながら淡々とやってます。

 

考えてみれば、ほぼ丸一日頭だけを(特に、アウトプットのために)使う、という経験は今までほとんどなかったように思います。中学、高校でもほぼ丸一日勉強させられてはいたわけですが、本人の主体性による部分も多く、適当に寝たり、隠れて音楽を聞いたり、おしゃべりをしたり、と息抜きは自由にできたからです。

 

私はアルバイトはパチンコ屋のみなので、肉体労働しか経験がありません。もちろん、頭を全く使わないわけではありませんが、基本的には業務を覚える時のみ頭を使って、業務をパターン化して慣れさえすれば、スポーツ感覚で頭よりも先に体が動くようになります。なので、肉体労働と言い切って良いと思います。

 

そういう意味では、頭脳労働は私の人生において初めてです(頭脳労働というほど大げさなことをしているわけではありませんが)。そんな頭脳労働を経験して感じたことを少し書こうと思います。

 

まず当たり前ですが、体が凄く元気です。飲み会で暴れない限り筋肉痛になることはありません。もちろんデスクワーク特有の首や肩の疲れ、というものは今後多少なりとも出てくるでしょうが、体全体で見れば、疲れは少ないと考えてよいでしょう。

 

実際、私がアルバイトをしていた頃は、少し忙しい日には全身が筋肉痛になるほど体に疲れがたまることがよくありました。体を起こすのも一苦労なので、朝起きられないということもありましたが、頭脳労働は心なしか寝起きがスッキリする気がします。腰痛も少しずつ改善されています。

 

これは私限定のメリットになるかもしれませんが、楽しいです。会社に色々と不満はあるにせよ、頭脳労働は純粋に面白いです。おそらく、頭脳労働の中でつまらない仕事は、肉体労働でつまらない仕事の5倍ぐらい面白いと思います。

 

肉体労働は時間をただお金に変えているだけのような単調な仕事が山ほどあります(のぼりを20本1時間かけて作る、みたいな)。そんな人生を浪費している感の強い仕事をするよりは、頭を使うけどつまらない仕事の方がきっと生きている心地はするんじゃないでしょうか。

 

一方で、デメリットもあります。思考の消耗が激しいことです。四六時中何か考えてしまう私でさえ、勤務時間が終わると何にも考えられないようになりました。体は疲れないけど脳が疲れてるんですね。HPはあるけどMPがない、みたいな感じです。

 

今までは意図せずとも頭の中にぼんやりと色んな考えが浮かんできたんですが、何にも思い浮かばないんですね。ブログに書く内容も全然思い浮かばないので、更新頻度も激減です。

 

帰ってきてから能動的に何かする、というのがやや辛いのです。今はノリで簿記2級の勉強とかしてますけど、あんまりはかどっていません。社会人になったから、というよりも、頭脳労働が生活のメインに変わったことで、私の生活は今までのようにはいかないようです。

 

アルバイトをしていた頃はずっと頭脳労働に憧れていましたが、やはり肉体労働に比べて必ずしも頭脳労働が良いとは言えないようです。ただ思ったのは、仕事にコミットするなら頭脳労働、趣味に生きるなら肉体労働、の方が人生楽しいんじゃないかな、ということでしょうか。少なくとも若いうちは。