∑考=人

そして今日も考える。

「今更どうにもできない絶望感」と「諦めたくない心」の間

最近はこう、何というか、あんまり上手くいっていない。シンプルに言えば、人生があんまりノッていない。一方で、毎日が大変かと問われれば別にそんなことはないし、日常に強い不満があるかと問われれば特に不満はない。

 

少なくとも、これまでの労働人生の中では一番裁量を持って仕事をできているし、面白みのある仕事ができているし、在宅勤務になったことで自由だし、労働時間もかなり適正化してきている。会社からもちゃんと評価されているし、休みも十分すぎるほどに取れている。コロナで経済が問題化している中で不謹慎かもしれないけれど、私の世帯としては十分すぎるほど収入があって、少なくとも短期的にお金のことを心配する必要も全くない。

 

でもなんというか、長期的に考えた時に今の会社や組織には正直絶望感を感じていて。というのも、個人で変えられることに限界がありすぎて、少しずつ良い方向に向かっても簡単に色んなことがひっくり返るし、結果も出ず、上層部は全くあてにならないのに期待だけを押し付けられる。そんな職場がうんざりではあるのだけれど。

 

転職活動を始めてみるものの、条件で見た時にそんなに今より良い会社は無かったり、あったとして募集ポストがなかったり、採用基準が厳しかったりするのね。少なくともブランドのノリで簡単には採ってはくれないんだなぁということが身を持って理解できてきたのが最近という感じで。

 

まぁ今更考えても仕方ないけれど、やっぱり大きい会社の就職ってかなり運ゲー要素が強かったなーとはしみじみ思う。会社の中でいくら評価されても、外部で評価される能力や経験が得られているかは全く別、っていう。

 

いや、もちろん、コンセプチュアルなスキル(リーダーシップ、コミュニケーションとか)はたぶんどんな組織でもちゃんとやれば身に付けられるし、そういうのが仕事を進める上での本質になると個人的には思っているけど。プラスで問われる専門性はどうしようもない部分はあるよなーと。

 

そんなこんなの、「今更どうにもできない絶望感」と「諦めたくない心」の間にいる状態のことを「なんとなくノっていない」状態と言っている。しかしまぁ今に満足するのが苦手というか、常に良い方向に向かっていないと気が済まないというか、そんな自分の特性を再認識している今日この頃。

 

にしても、年を取るほど今更どうにもできないことが増えていって困りますな。

エンターテイメントでしか稼げない時代がそこまで来ている

それだけ平和になったということであり、世の中に解決すべき課題が無くなりつつある、ということ。もちろん、局所的な課題はいくらでも存在するが、平均的な人が普通に生活を送る上での課題なんてものはほとんどなくなっている。

 

解決すべき課題がないという事は、ニーズが存在しないということであり、ビジネスが生まれないということと同義である。だからこそ課題発掘が大切だと言われる時代になっているが、実際のところ課題を把握するのはやはり容易ではない。

 

一方で莫大な金額を稼ぐ個人というのが最近は登場しているいわゆるインフルエンサーであったりYouTubeなどに見られる著名人の方が該当するだろう。そして彼らの価値の本質こそが「エンターテイメント」なのである。

 

1番わかりやすい例がフワちゃんあるいはお笑い芸人のチャンネルなど。こういったコンテンツは基本的には面白いかどうかと言う視点で評価される傾向にある。つまりその動画を見た結果得られるビジネス成果など一切関係のない人間の感情に訴えかけるビジネスそれがエンターテイメントなのである。

 

一方で最近のYouTube動画の中には教育系コンテンツであったりビジネスマンを対象とした自己啓発動画なども散見される。これらは一見、いわゆるエンターテイメントとは異なると考えている人もいるかもしれない。

 

だが、本質は全く同じだ。なぜならばやはりこれらの動画もビジネス成果につながるつながらないとは関係なく、面白いかどうかが命運を分けるからだ。断っておくといわゆる自己啓発書と呼ばれるものでさえエンターテイメントと呼べると私は考えている。

 

これらを踏まえれば、最近流行っているオンラインサロンと言うビジネス形態もエンターテイメントの一種であることに気づけるだろう。結局のところ、彼らから教わっていることが正しいか否かに限らず、人気さえあればビジネスとしては成立するモデルだからだ。

 

 

ぶっちゃけIT業界も今エンタメに転じようとしているのでは、という見方を私はしている。最近流行りのDXにつきものなのが、PoC(概念実証)と呼ばれるお試し商用導入であるが、ほとんどのケースでビジネスにまでは繋がらない。

 

派手なニュースリリースを打って、社会の注目を得ることがもはや仕事のようになっている。こうなるともはやエンタメである。なぜならそれ自体は私たちの生活に大きな変化をもたらしていないのだから。

 

別にエンターテインメントが問題だと言っているのではなく、もはや人が生活をする上で必要なコストが格段に安くなったために、生産に関わる人が不要になってきたというだけなのである。

 

AIが仕事を奪うなどと言われる以前から、ITが労働力を減らしてきた。当然、労働力を不要にした分だけ異なる仕事は生まれるが、元奪った以上の雇用を生むことはない。だから高度なエンジニアの需要は上がるけれども、それ以外はぶっちゃけ必要はないのだ。ただ、そこに何とか必要性を見出そうとみんな足掻いているだけ。

 

例えば、近年非常に注目されているデジタルマーケティングなどの分野に関しても私は限界があると見ている。いかにレコメンドがパーソナライズされようが、エンタメ以外の領域では必要量が決まっているので消費の額は大きくは変わらない。

 

少し考えればわかる。ましてそれは別に課題解決でも何でもなく、ただ企業が稼ぎたいがために無駄な消費を強いているだけだ。こんなことに莫大な投資をしている企業活動こそがもはやエンターテインメントなのかもしれないと思うほどである。

 

価値なんてものを真面目に考えることがアホらしい。

DX変革を本気で目指すなら毎日チェックしておきたいWebメディア40選

「DX」というキーワードが叫ばれるようになって久しいですね。様々な企業で新規事業だ、デジタル変革だ、と叫ばれているが、日本全体としてあまり順調には進んでいないのではないでしょうか。

 

トップから「とりあえずやれ!」といわれる現場の方が一番大変だと思います。そもそも何から手を付ければ良いのかわからない。私もDX推進を担当するようになって半年ほど立ちますが、決して無駄にはならない活動として情報収集をおすすめします。

 

そして、ここに紹介するメディアを毎日チェックすれば、デジタルビジネスの勘所が少しずつわかってくるかもしれません。幅広く紹介しますので、是非ご参考までに!

 

■IT全般系メディア(9選)

www.atmarkit.co.jp

monoist.atmarkit.co.jp

japan.cnet.com

japanese.engadget.com

xtech.nikkei.com

www.itmedia.co.jp

www.gizmodo.jp

jp.techcrunch.com

japan.zdnet.com

 

■技術領域特化系メディア(7選)

・AI

ainow.ai

・IoT

iotnews.jp

・ロボット・ドローン

roboteer-tokyo.com

robotstart.info

www.drone.jp

・自動運転

jidounten-lab.com

VR・AR

www.moguravr.com

 

ベンチャー・スタートアップ系メディア(8選)

thebridge.jp

techable.jp

techblitz.com

 

36kr.jp

thestartup.jp

startuptimes.jp

www.netventure-news.com

isratech.jp

■ビジネス・マーケティング系メディア(8選)

ampmedia.jp

www.sbbit.jp

www.bizcompass.jp

 

digital-shift.jp

 

markezine.jp

www.softbank.jp

exp-d.com

www.digital-transformation-real.com

 

■小売・流通系メディア(8選)

diamond-rm.net

www.ryutsuu.biz

md-next.jp

blog.livedoor.jp

retailweb.net

www.logi-today.com

online.logi-biz.com

www.lnews.jp

合理的思考をたまにはやめてみる

大人になってからなのか、仕事を始めてからなのか。合理的に物事を選択することが増えたような気がする。論理的、打算的、理性的。つまりは左脳的な判断、決断。

 

合理的に考えるのは一般的には良いことだとされている。特にビジネスの現場等で結果を求められるケースに置いては効果的な思考法であると私自身も感じている。

 

主張の裏付けには根拠となる論理を示す。そして、論理を成立させるための前提となる事実を示す。複数の選択肢を比較する場合は、比較軸を複数用意し、評価ポイントを定量的に示した上で最適なものを選ぶ、など。

 

これらは、網羅的であり再現性がある。だから複数人で物事を進めたり、合意形成を必要とする組織に置いては有効なのだ。だが一方で、あまりにこの合理的思考法が万能のツールのようになってはいないだろうか?

 

別に、私は合理的な思考法を否定するつもりはない。けれども、合理的思考法がビジネス以外の領域、すなわち、人生全般に対して最適かと問われると必ずしもそうではない。

 

例えば、趣味を始める時にこのスポーツは競技人口が少ないから結果を残しやすいはずだ、と思って始めたりする人は少ないだろう。(いるにはいるだろうけど。)これなんかやってると楽しいな、とか見てて面白そうだな、かっこいいな、とか。そんなもんだろう。

 

では、例えば大学を選ぶ時、就職先を選ぶ時、結婚する時、転職でもいい。感情的に決めた人はいるだろうか。ほとんどの人が合理的に考えたのではないだろうか。でも、結論から言うと、どういう思考で選んだ方が正解、というものはないと思う。合理的に決めるのか感情的に決めるのかは右手を使うのか左手を使うのか、ぐらいでしかないんじゃないか。

 

例えば組織内の異動を考える時もそう。これは一見合理的に判断をするのが望ましいと考えられている。が、これも実際は仕事の問題ではなく人生の問題であると考えると必ずしも合理的に考えることが正解ではない。

 

一方で、社内の上司に移動の相談や選択について相談すれば、間違いなくその合理性について問われることになるだろう。そして、合理性がなければ、もっと合理的な選択肢を提示したり、酷い場合にはその個人の判断の誤りを正そうとさえする。この手の人間は合理性信者で、きっと女性から嫌われている。

 

もちろん念を押しておくと、社内の人間を説得する必要があるのであれば、その説得のために合理性は必要になる事は間違いない。でもそれは建前でいい。他社向けに合理的に説明する必要があっても、本心で合理的に人生を決断する必要はない。

 

でも、なぜ多くの人が合理的思考の信者になってしまうのか。理由は簡単。合理的思考をすると、大きな失敗をしなくなるからだ。人から否定されたり、傷付いたり、恥をかいたり、肩身の狭い思いをしなくて済むからだ。

 

反面、合理的思考は人生の振れ幅を小さくしてしまう。この数年感を振り返ってみると、本当に痛感する。私は社会に出るまでは本当に8割以上がノリで人生選択をしてきたからわかる。ノリで人生選択をしていた時の方が辛いこともあったし、時間やお金も大量に無駄にしてきたけど、ただ、楽しかった。

 

なので、少し合理的思考をたまにはやめてみようと思う。

テレワーク最高だけど、一生テレワークってどうなの?

加速するバーチャルの流れ

コロナによって、非接触というキーワードに注目が集まったこともあり、「遠隔」で実施するとか、さらに一歩進んで「バーチャル」で実現する、みたいな需要がすごく高まっていますね。

 

例えば、小売の世界では遠隔で商品を陳列するソリューションが導入されたり。

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他にも、エンタメ領域だと、ライブをバーチャルに再現する取り組みなども。

www.itmedia.co.jp

 

今はまだ一部だけれども、この先きっと時間をかけて、色んなことがバーチャルにできるようになるんだろうなーと思っています。テクノロジー的にはVR関連技術と5G通信導入の貢献が大きいです。

 

私はなんやかんやもうすぐ、フルテレワークになってから半年が経過しようとしていますが、テレワークというのもある意味一つの遠隔の形だし、さらに進化してバーチャル会議が当たり前という風に長期的には向かっていくのかなと考えていたりします。

 

一方で、たまにこんなことも考えるんですね。このまま定年まで今のようなテレワークスタイルで全ての仕事が完結するとするとどうなんだろうか?って。果たしてそれで「生きた」と言えるのだろうか?と。

 

私は今の生活には結構満足しているつもりではあったんですが、こうやって大局的、長期的に今の捉えた時に、なんとなく「仕事人生を全うした」というためにはこの生活には何かが足りない気がしたんですね。

 

それは”なんとなく”としか言えないんですが。たぶん他にも同じように考えている人はいるんじゃないかなぁと。で、その”なんとなく”と言っている何かが、きっとリアルならではの価値なのでは?と。そこにリアルの価値が隠されているのでは?と思ったわけです。

 

リアルの価値とは?

まず、バーチャルではまだまだ五感は圧倒的に再現できていないです。もちろん、業務的に必須である、視覚、聴覚、触覚などは徐々に再現できるようになってはいますが、いまでも情報の解像度としてはリアルにはほど遠いでしょう。

 

例えば、VRなどの場合は、没入感や臨場感という言葉を使ったりしますが、五感から得られる情報の解像度が低いと、リアリティを感じられなくなってしまうというわけですね。

 

一方で、それらが全て満たされた時、つまりは五感を完全にバーチャルに再現できるようになったとして、リアルの価値はバーチャルにとって替わられてしまうのでしょうか?それははないでしょう。なぜなら、リアルかバーチャルかを決めるのは「人間の認識」だからです。

 

つまり、リアルの価値とは文字通り「リアルであること」なんですよね。

 

むしろ、人間がバーチャルに対応していかねばならない

例えば、VRゴーグルをつけて会議をする時代になって、仮想空間上で本人そっくりのアバター同士で議論できるようになったとして、そこのやり取りや触れ合いは現実ではない、と認識してしまう人は必ずいるでしょう。すると、対極にあるリアルは区別されます。

 

これは、本物の人間そっくりの動きをするロボットがいるとして、それを人間だと認識できるのか否か、という問いにもどこか似ています。果たしてロボットと人間を同じように扱うことができるでしょうか。ロボットに心の存在や人権を認めることができるでしょうか。一般的な認識として同等に扱うのは難しいでしょう。

 

ただし、一方でロボットに生き物らしさを見出す人もいます。最近だと、LOVOTなどが話題になっていますが、もっと前にもAIBOなどロボットをまるで生き物のように可愛がる人もいました。

news.yahoo.co.jp

 

つまり、人間側の認識を変えることで、バーチャルな世界にリアルを見出すことは可能ということです。まとめると、バーチャルをよりリアルに近づけ、人間がバーチャルの中にリアルを見出していく、この2点が大切だということです。

 

ソードアートオンラインというアニメで、こんな会話があるんですね。

キリト「今日はアインクラッドで最高の季節で更に最高の気象設定だ、こんな日に迷宮に潜ってちゃ勿体ない」

アスナ「あなたわかっているの?こうして一日無駄にしたら現実での私たちの時間が失われていくのよ?」

キリト「でも今俺たちが生きているのはこのアインクラッドだ、日差しも風もこんなにきもちいい」

アインクラッドというのが仮想現実、仮想空間のことですが、主人公であるキリトは、今生きている仮想現実こそが現実だー、と言ってるわけです。これが考え方ってこと。

 

世の中は必ず便利な方に向かっていく

”不便益”という言葉があります。不便だからこそのありがたみ、という意味です。例えば、近年の注目領域に「自動運転」という技術があります。これはドライブという、不便だからこそ感じることのできた楽しさを奪う技術という見方もできますね。

 

不便益を前提に世の中をみると、便利さの追求は必ずしも良い面ばかりではないことに気づくと思います。大抵の場合は、何かを犠牲にしているものです。Googleで検索すればなんでも答えが手に入ることを嘆く人もいます。最近のテレワークみたいなコミュニケーションの取り方に納得できない人もたくさんいるでしょう。

 

私もそういう見方をすることがあります。もっとマクロな視点で俯瞰した時に、「東京の暮らしはいつからこんなに無機質で生活感がなくなったのだろうか?」とか思ったりします。みんなパソコンの前でカタカタカタカタやって一日の大半を終える。帰ったら一人で食事、風呂入って、寝る。これは人間らしい生活なのだろうか?と思うこともああるわけですよ。

 

あるいは、もっと昔に遡れば貨幣制度なんかは非常に便利な技術ですけど、そういうのがない頃は、物々交換における近所との繋がりとかあったかいコミュニケーションとかがあったんだろうなーとも思うわけです。

 

今後も新しい技術革新に対して、不便益の価値を理由に抵抗を示す人たちは現れるでしょう。ただし、不便益の価値を理由に便利さを手放すようになったら間違いなく老化した証拠。「昔は良かった」というのは老人だけです。

 

でも、世の中は必ず便利な方向に向かうんです。それは歴史が証明しています。だからいかに対応すべきかを考える方が利口です。

 

また、ビジネスという超合理社会において便利な基盤はデファクトスタンダードになっていくのは避けられないですが、プライベートにおいて不便益を享受することは可能です。例えば、DIYがあんなに流行っているのはまさに不便益に共感している人が多いからに他ならないです。

 

コロナ鬱に負けるな

正直に言うと、私もこのまま今の生活が続くことに不安がないわけではないし、コロナ鬱の可能性もあります(というか常に鬱説もあったり笑)。新たな社会様式への適用を試されていると思って頑張りましょう。

誹謗中傷を無くすには?をカスタマージャーニー的に考える

誹謗中傷は死を招くほど危険な行為です。少し前だとテラハに出演していた木村花さんの自殺がとても印象的でした。もっとなホットなトピックとしては最近自宅での死亡が確認された三浦春馬さんももしかすると、ネットでも誹謗中傷が関連しているのでは?といった説も見受けられます。

 

なぜ誹謗中傷を行うのか?

まず、前提として、誰も「誹謗中傷をしてやろう」とは思っていないんですね。ここは一つ大きなポイントです。あくまで、個人が個人的に特定の誰かの悪口を言っている、それだけなんです。リアルの世界や一対一の関係性では当たり前に言いますよね?

 

もちろん、度を超えた発言などは気を付けるべきでしょうが、基本的に悪口だって、表現の自由という見方もできます。さらに、ネットの誹謗中傷の厄介な点は、コメントをしている本人は得てして”正義のつもり”でやっているところです。

 

ですが、言葉の力というのは強いもので。個人の言葉がネットの力によって個々の発言が集約され、威力が倍増されます。結果としてそれが「誹謗中傷になっている」だけです。

 

個人的な「あいつ、なんか感じ悪いから無視しよ」が重なっていじめになるのと同じですよね。まぁいじめの場合は集団でグルになって意図的にやることの方が多いですけど、誹謗中傷は多くの場合は、意図的でなく発生してしまう点が特徴です。

 

誹謗中傷を無くすことは可能なのか?

結論から言うと、誹謗中傷が無くなることはないです。いじめがなくならないのと同じです。無くすには、人類からネットコミュニケーションを奪う以外に道はありません

 

もちろん、程度を和らげることは可能ですよ。例えば、よく討論番組などで話題に上がってくる「ネットのコメントを記名式にする」というのも、多少の抑制効果はあります。(とはいえ、リアル個人とネットアカウントを正しく紐付けることができるわけではないので、トレーサビリティが担保できず本質的な効果はないです。)

 

また、少女が考えた秀逸なアイデアとして話題になっていましたが、悪意のある投稿をする前に投稿確認を促すポップアップを表示することで投稿率が下がったという事例もありました。これも簡単だけど良い方法ですね。

 

他にも方法はあるかもしれませんし、様々なところで対策は取られているとは思います。しかしながら、どんな方法も程度を下げるだけでゼロにはならないでしょう。

 

本当の問題は何か?

ここで少し考えて欲しいんですね。「誹謗中傷を無くすこと」が本当の問題解決なのか、と

 

違いますよね。本当の問題は、誹謗中傷にあった人が死なないことです。そりゃあもちろん、誹謗中傷自体無い方が良いに決まってますよ。でもそれは無い方がベターなだけで、何が何でも防ぐべきなのは、誹謗中傷で傷ついて自殺する人を無くすこと、その一点のみが本質です。

 

「ん?それって誹謗中傷を無くすのと何が違うの?」って思われた方。そういう方は、こんな風に考えてみれば違いがわかるのではないでしょうかね。「誹謗中傷で傷ついた人は皆自殺している。これは正しいか?」

 

もちろん正しくないですね。つまり、誹謗中傷を受けても死なない人はいるということで、人が誹謗中傷を受けてから死に至るまでにはいくつかのプロセスが他にあるってことです。

 

例えば、マーケティングの分野ではカスタマージャーニーとかAIDMAとかAIDASとか、色んなフレームワークによって、人が購買に至るまでの各プロセスにおいてどんな施策を打つのが効果的か?ということを考えたりしますが、今回のようなケースでも応用することができます。そして、プロセス全体に目を向けることが重要です。

 

どのように誹謗中傷、そして死に至るのか? 

結論から言うと、下記のプロセスです。

  1. 有名になる
  2. 正義に反する言動をとる
  3. 誹謗中傷を受ける
  4. 誹謗中傷について気にする
  5. 相談できる人がいない

 

1.有名になる

前提として、誹謗中傷がどのように生まれるのか、を考えてみると、実は対象が有名人であるケースが圧倒的です。有名じゃないと批判が集中しないために、誹謗中傷ではなく、ただの悪口止まりになる、ということです。なので、有名でない人はそもそも誹謗中傷を受けるところまでいきません。

 

2.正義に反する言動をとる

また、ただ生きているだけで批判を浴びるかというと、それも違いますよね。必ず当人が何かしらの引き金を引いています。具体的には、特定の誰かを不愉快にする発言、何か一般的な正義論に反する言動、などがキッカケになっています。。木村花さんのケースもテラハ上の態度などに問題があったのでは、という意見もありましたね。

 

3.誹謗中傷を受ける

誹謗中傷が実際に発生し、そしてそのことについて本人が認識をするのがこのプロセスです。

 

4.誹謗中傷について気にする

そうして誹謗中傷を受けてしまった時、ここがまず大きく分かれるポイントですね。誹謗中傷を気にする人、と気にしない人がいますよね。例えば、炎上商法を売りにしている人はむしろ誹謗中傷を楽しんだりしている一方で、心を痛めて病んでしまう人がいる、というわけです。

 

5.相談できる人がいない

辛くなったときに相談できる人がいれば他人が止めたり保護したりできるはずです。でも、適切な相談相手がいないと、視野狭窄に物事を捉えてしまい、他者が介入することができません。

 

と、このように問題を「誹謗中傷から死に至ること」として定義すると、 誹謗中傷を無くすことだけに注力するのはナンセンスであることがわかります。

 

有名人に求められる心構えとは?

かつて、有名人というと、テレビによく出る人とイコールだったし、テレビに出るためには芸能事務所に所属して下積みを積んでから、というのが当たり前のレールだったはずです。

 

しかし、今有名人というと、別にテレビにでる人だけではないですよね。それどころか素人に毛が生えたぐらいでも、面白いコンテンツを生み出すこと"さえ"できればインフルエンサーになれる時代です。

 

別に面白いコンテンツを生み出すことが簡単だと言っているわけではないです。ただ少なくとも、”人間的な成長”とか”社会人としてのお作法"なしに社会に対して影響を与えられる時代だということです。

 

逆に現代のような双方向コミュニケーションが成立している時代の中では、社会から受ける影響も大きいということでもあります。昔は芸能事務所が少なからず担っていたであろう、有名人として生きていくために必要なことの教育が無くなった結果、自らの影響力や世間への配慮、自分が置かれている状況を正しく理解できないインフルエンサーが現れているのではないでしょうか。

 

例えば、その中で誹謗中傷への対処法や考え方などを共有、啓蒙していくことは4.への対策になりえます。実際ほとんどの芸能人は必ず何かしらの批判を浴びているでしょうし、要は心構えの違いなのでは、ということですね。

 

インフルエンサーを守る仕組みが必要

5.への対策としてはインフルエンサー専用の相談機関などがあっても良いのではないでしょうか。インフルエンサーは増えてきていても割合では少ないはずですし、一般人には理解されない気持ちだと想定すると、そのような専門機関が相談役を担うべきではないでしょうか。SNSなどの双方向メディアが発達していくことを考えれば必然な流れな気もします。

 

結局、個人個人への働きかけなどでは解決しません。いかに仕組みとして機能させていくかが重要です。

 

一般人としてできることは?

最後におまけですけど、一般人の立場として心がけるべきことは何かあるのでしょうか。正義の危険性を認識する、正義を無闇に振りかざさない、求められていない人に助言をしない、いろいろあります。でも全て、表現の自由の前には無力です。だって、「私はこれはいけないと思います」と表明しただけで、それが誹謗中傷になるんですから。

 

なので、レトリックを学びましょう。

 

日本教育では、修辞学を学ばないのですが、実はコミュニケーションをする上で表現方法というのは非常に重要です。それはもちろん、人に正しく意図を伝えるためにも必要だし、言いにくいことをいかに不快に思われないように伝えるか、など、様々な場面で役に立ちます。

 

ネット上で、激しい言葉しか使えない人間は大人になってから勉強をしていない知性の無い人だと言われても無理はありません。本当に相手のためを思ってとか、憎悪以外の気持ちで自分の意見を投稿するのであればなおさら、レトリックを大事にして欲しいと思います。

究極のコンビニとは何か?レジレス店舗のその先

コロナ禍によるEC率の向上

コロナ禍の影響で小売業界は大打撃を受けています。私も現在は小売業界関連の仕事に関わっていることもあり、あらゆるプロジェクトの進捗が芳しく無いのは肌で感じているところです。

 

一方で、小売の中でも業績の上がっていた業種もあります。私の認識している範囲だと、スーパー、ホームセンター、ドラッグストアなどは緊急事態宣言中も好調だったはずです。

 

理由はたぶん、巣篭もり需要で、生活必需品のニーズが上がったことや、自宅時間が増えたことによる自炊の促進などでしょうね。テレワークが増えて、自宅用の家具を購入した人も多いんじゃないでしょうか。

 

そして、これは共通して言えることだと思いますが、ECでの売上比率が上がっている、と言うのもよく耳にした話ですね。そして、これまでECを積極的に使わなかった人も「ECでも全然いいじゃん!」というパラダイムシフトが起こったはずです。ちなみに我が家はコロナをキッカケにOISIXの配達サービスを利用するようになりました。

オンライン VS オフライン

使ったことがある人ならわかると思いますが、ECは非常に便利です。リアル店舗に比べると、在庫も種類も豊富で、情報の比較もしやすい、何より購入に対する移動の手間がない点が良いですね。特に、欲しいものを明確に知っている場合はオンラインで買わない理由が見つからないほど、です。

 

もちろん、リアル店舗のメリットもあります。例えば、使用感など、五感を使って商品を感じられるため、得られる情報の質はECよりも高い傾向にあります。また即時性と言って、今この瞬間に商品を手に入れることができるのも良いポイントです。他にもセレンディピティ、偶然の発見があったりするのもリアルならではですね。つまり、欲しいものが明確でなかったり、感覚的に選びたい場合はリアルの方が向いている、といって良いでしょうか。

 

こんな風に実店舗(オフライン)にもEC(オンライン)にもそれぞれの良さがあるからそれを融合することでよりより購買体験を生み出して行こうぜ!的なノリの概念が「OMO」というバズワードになっていますが、個人的には上記の特徴や今後のテクノロジーの進化を考慮すると、小売の中でもEC化が進んでいく領域とリアルが残り続ける領域に分かれると思っています。

 

小売業界でリアル店舗が残るのは?

具体的には今回のコロナ騒動で業績の上がった業種である、スーパーなどはオンライン化が進んでいくと思われます。その理由は生活必需品を取り扱っているからです。生活必需品とは多くの場合、消耗品であり、リピート購入が当たり前のもので、欲しいものが明確です。なので、ECで買う方が圧倒的に合理的です。

 

唯一の難点は配送時間ですが、最近では「ダークストア」など配達専用店舗などの形も生まれ、30分以内に配送するサービスも続々と登場しています。時代の流れと共にEC化が進んでいく領域です。

 

他にも、アパレルなどについてもやはりEC化は進むと考えています。背景にあるのはAR技術の進化ですね。これまでリアル店舗でなければ、試着感やサイズ、質感がわからずにネット購入に踏み切れなかった人たちが、オンラインでも感覚的な情報を得ることができるようになりつつあります。

 

このように、商品を手にするまでのスピードや、判断するため情報の質がテクノロジードリブンで向上されると、かならずオンラインでの購入に流入されていきます。

 

逆にリアル店舗として残るのは?と聞かれれば、コンビニです。これはコンビニの価値を考えれば明白ですね。それは「圧倒的利便性」。即時性と網羅性、すなわち「すぐに欲しいものはだいたい手に入る店」というのがコンビニの価値です。

 

考えて見てください。コンビニ商品をオンラインで買いますか?買えたとしても買わないでしょう。もちろん、過疎地とかでは違うかもしれませんけど、確実に実店舗に買いに行った方が速いと誰もが思いますよね。

 

レジレス、新たなリアル店舗の形とは?

Amazonが2年ほど前に「Amazon Go」というレジレス店舗をオープンしてからしばらくたった昨今、国内でもコンビニを中心に実証実験を進めているレジレス店舗が増えてきています。レジレスは別にコンビニに限らず導入することはできるのですが、各社コンビニから進めているのは、やはりリアル店舗の展望を見据えているからでしょうか。

 

・ローソンGo

www.watch.impress.co.jp

NEC SMART STORE

www.ryutsuu.biz

・TOUCH TO GO

www.ryutsuu.biz

 

「レジレス」とはその名の通り、レジが無いわけですが、当然レジが元々担っていた機能は買い物をする上で必要なので、それを別のテクノロジーによって代替することで実現しています。

 

レジの機能とは何でしょうか。「お客さんが持ってきた商品バーコードを読み取って、合計金額を計算し、お客さんからお金を払ってもらう。」を実現することです。この中から本質を抜き出すと、「商品認識」、「商品に紐づくユーザ認識」、「決済」の三つを実現できれば良いのです。

 

ここで大事なのは、この二つを実現する手段はレジである必要はないということです。おそらく、このような発想で生まれたのが「レジレス」なわけですが、代替のテクノロジーパターンとしては、QRコードを使った入店時認証(ここでユーザを識別)、そして、AIカメラ+α(ToFセンサーなど)によって仮想的にカート情報を生成(ユーザがどの商品を何個選択したのかを認識)し、退店したタイミングで決済を実施する、というやり方です。

 

上に挙げた例の中では、TOUCH TO GOが少し方式が異なっていますが、基本的にレジレスとは、入店時にコードをかざして、好きな商品を手に撮って、退店すれば良いということから「ウォークスルー決済」などとも呼ばれます。

 

このソリューションは、店舗の体験性や利便性の向上など、フリクションレスな点が注目されているものの、現在ではまだまだビジネスとしての見通しは立っていないのではないかなぁと予想されます。おそらく一番進んでいるTOUCH TO GOでさえ、まだ認識精度や設備投資費などの懸念材料がたくさん残っているはずです。

 

レジレスは未来の店舗の形となり得るのか?

レジレスは新しい店舗の一つではありますけど、未来の店舗像なのかと問われると私は違うと思っています。それは例えば、「究極のコンビニとは何か?」を起点に考えてみると見えてきます。

 

昔、確か何かの本で、「コンビニの最初のコンセプトは冷蔵庫だった」という主旨の記述を読んだことがあるんですね。つまり、これまでは一家に一台冷蔵庫があるのが当たり前だけど、コンビニを普及させることで冷蔵庫が要らない世界を作る、という狙いがあったと。(付け加えると、まさにこれがデジタルトランスフォーメーションの考え方に近いとも思います。)

 

圧倒的利便性を追求するとそうですよね。なんか食べたい、と思った時に近くにあればあるほど良い。例えば、冷蔵庫の中に自分が欲しくなりそうなものが事前に補充されている仕組みがあると最強に便利ですよね。

 

既にありますけど、「オフィスファミマ」と言ってオフィスのスペースの一角にお菓子やカップ麺などを置いて販売するスタイルも、コンビニの圧倒的利便性を追求したからこそ生まれたサービスです。

 

なので、職場ではなく生活圏でもきっと同じようなことはできるはずなんですよ。各自の冷蔵庫に常に補充するのは成り立たないとしても、例えば、マンションの入り口付近の区画にミニチュアコンビニを設置する。あるいは、コンビニ側が家に向かって近づいてくれるという発想から移動型コンビニなど、色々ありそうですね。

 

レジレスは、究極のコンビニに向かうための布石

じゃあレジレスはダメなのでしょうか。そんなことはありません。むしろ上述した未来を実現するための一つのステップとして重要な役割を果たします。レジレスは一見、利便性や顧客体験に注目が集まっていますが、大きな目的の一つとして、「マイクロマーケットの創出」というのがあります。

 

コンビニのサイズって大体同じだと思いませんか。あるいは、一定のサイズ以下のコンビニが存在しないな、と思ったことないですか。そうなんですね。実はコンビニは大体60m2ぐらいの面積がないと費用対効果が出ないために、小さいサイズの店舗を出店することができないんですね。

 

費用対効果が出ないのは、主に人件費の都合なので、人手のかからないレジレス店舗がビジネスとして成り立つと、マイクロマーケットに進出できることを立証できるわけでうす。すると、どうなるか。先ほどの話で、マンションの一階への設置や移動型コンビニの実現にも繋がりますね。

 

もちろん、他の技術要素としてのいくつも課題はありますし、そもそもレジレス自体、まだ課題の山積みな領域ではあるとは思うのですが、方向性としては必ずここで述べたような動きに向かっていくはずです。

PM的に考えるコロナ第二波への対処

東京都でコロナが数日連続100人を超えてますね。いよいよ第二波が来てしまったか、という感じです。月末に近場へのプチ旅行を計画していたのですが、キャンセルせざるを得ないだろうなぁ・・・。

 

www3.nhk.or.jp

 

さて。今回の第二波の流れは必然だったのでしょうか。皆さんはどう思いますか?

 

第二波を止めることができたかはわかりませんが、対応の仕方としてはいくつかやはり問題はあったように思いますね。

 

 

 

私が思うに、6/14,15で感染者数が2日連続40を超えたタイミングが対応方針を変えるタイミングとしては適切でしたし、原因となっている「夜の街」の営業を停止するなど、局所的な対応をするべきだった、ということです。

 

私が第二波の危機をキャッチするタイミングとして、6/14,15が適切だと考える理由は、まず「感染者の増加トレンドができていること」に加えて、「夜の街が危険なので控えて」という注意喚起ではそのトレンドは解消されない、という問題に気づけたはずだからです。

 

もちろん、事前に閾値を設けておくべき、というのは正論でその通りです。しかし、私も仕事上よくあることですが、閾値の妥当性や根拠を示すことは結構難しいんですね。例えば、CPUの使用率が何%を超えたら問題なのか?とか、何分間超え続けたら問題なのか?とか。明確な根拠というよりは経験則的に決めることが多いです。

 

今回のケースでは「コロナと共に生きていく」という覚悟のもと経済活動を再開したのです。少なくとも医療が止まらないレベルの感染者数までは許容する、というのが一つの基準にはなっていると思いますが、それと同時に重要な観点が、感染者が増えないか?ということです。

 

なので、週単位でどれだけ感染者が増えるか?といった増加率の閾値を設けるのが正しかったと思います。そして、すごく当たり前の話ですが、緊急事態宣言が解除された直後から現在に至るまでの間、感染者が減る新しい要因は登場していません。つまり、増加トレンドをキャッチしたら、何らかの対策を打たない限り減ることはないわけです。

 

システム開発の試験とかも同じです。生産性なので下がらないようにする必要があるという意味では逆ですが、生産性が下がっているということは上げるための対策をしなければならないですし、それは既に生産性を上げるための取組をしているのであればそれだけでは不十分だという信号です。

 

たまたま、今日は特別おおかっただけ、みたいな判断をついしたくなりますが、傾向で見ればたまたまではないことは一目瞭然です。冷静に客観的に、希望的観測を排除して判断する必要があります。

 

今回の希望的観測を象徴していた意見は、「PCR検査率に対しての陽性率は十分低い」という情報だったと思います。つまり何?と思いましたね。だから安全だと言える根拠ではないなと。もし安心していた人はよく考えてみてください。

 

上記のことから言えるのは、緊急事態宣言が出た頃はもっと多くの感染者がいたかもしれない、ということ。そして、沢山の感染者がいたから感染爆発をしたのではないか?ということ。

 

そこから、逆に今回のケースであれば感染爆発はしないだろう、と予測をできるような気もしますが、それは違いますね。すぐには感染爆発しない、というだけです。なぜなら、先ほどのべた通り、増加トレンドがあり、減少要因がないからです。いずれ、感染爆発を起こす感染者数になるまで膨れ上がります。

 

というわけで対策を打つ必要があるのですが、経済活動もあるので、やはり局所的だが効果を大きい策を優先的に打つのが通例です。少し前であれば、夜の街の営業を停止し、改善されるか、をまずジャッジするでよかったでしょう。

 

今はもう既に約4割が感染経路不明という状態ではっきり言って局所的な対策が打てない状況になっています。これはシステム開発だと門プロとか炎上プロジェクトとか呼ばれる状態に近いです。対策をしようにも何が問題なのかがわからない。でもどんどん悪い方向に向かっている。とりあえず大量に金と人を投入して何とかしよう・・・みたいな判断が下される状態です。

 

まずはインシデント対応的に、今表面化している問題への対策(暫定対処)と根本の原因を突き止めた上での対処(恒久対処)の二つを検討、実施すべきですね。

 

まず、暫定対処としては感染を食い止める。感染者との接触があった人、感染者が利用した交通機関を利用していた人は外出をさせない。現在のフェーズだと、ここまでやる必要があるんじゃないでしょうか。そして、恒久対処としては、クラスタを発生させうる業種の営業停止。夜の街など、一部に限定されていればよかったが、今はもうそうもいってられない。

 

このぐらいの判断を国に求めたいが、実際には色んな国民がいるのでここまで極端なことは実施しづらいのかもしれません。むしろ法的にできないのかも。ただでさえギリギリで生きている人もいると思います。

 

しかし、国が判断をしないということは、全てが個人の判断に委ねられるということです。それはそれで危険なんだよ?ということは理解してほしいものですね。

自分のやりたいことを見つける方法

えーと、今日はですね、音声入力っていう形でブログを書いていきたいと思います。いつもよりも話してる感じが出た文章になるんじゃないかなということを期待していますと。



で、今日はですねまあちょっと先ほど読み終わった本で「やりたいこと探し」の本の紹介ですね、「自分が本当にやりたいことの見つけ方」っていうようなまぁちょっとタイトルは正確には違いますけど、そういった本を読みまして。



何でも早稲田大学卒の人でブログの中で自己理解に関する方法論とかを記載して1000万人ぐらい購読してるっていう、ちょっと噂のブログが書籍化されましたという。



私自身もですねー今の仕事やってる中でやっぱり「これが本当にやりたいことなのか?」みたいな悩みはずっとありまして、この本を手に取りましたというところですね。



やりたいこと探しの方ってこれまでも色々読んだことあるんですけど、まぁ大体同じようなこと書いてたりするんですね。この本についても端的に結論を言ってしまうと、まず一つ目が、



「自分が大事にしているもの」=「価値観」ですね、あるいは「何のために生きるのか」「何のために働くのか」 「WHY」っていうもの。



二つ目が、「得意なこと」ですね、「どんなやり方を好むのか」「HOW」っていうような言い方をしてるんですけど。



最後が、「自分が好きなこと」ですね。情熱を注げる分野でもありますし、今何が好きなのかって「WHAT」のこと。



で、この三つが交わるところにあなたの本当にやりたいことがあるんだよっていう。ちょっとここだけ聞くと、なんかよくある話にも聞こえるんですけれども。



ちょっと面白いなと思ったのは、「得意なこと」っていう切り口が例えば、英語ができます、とか、プログラミングができます、とか、歌を歌うのが上手いです、っていうそういうスキルの話ではないんだよ、ということは言っていて。



スキルは学習すれば身につけられるものだけど、ここで言っている得意なことは生まれ持った才能みたいなもののことだと。なので、もっと人間的な部分と言いますか、内面的、性格的な部分ですね。どちらかというとその長所にもなるし短所にもなる例えばその自分の意見を主張するタイプだみたいなことです。



それって一見長所でもありますけど、逆に言うと、「人の話を聞けない」っていう短所にもなったりする、みたいなところですね。ま、そういったものをちゃんと把握してそれを生かすような形の仕事選びをすることが大事ということですね、はい。



そういうところが新しかったりですとか、または、もう少し具体的に価値観を見つけるためにどういう質問するのが良いのか?とかが結構書かれていて面白いなと。特に、「例えばこういうのがありますよ」っていうのが事例集して結構まとめられていて、その辺は割と使えるんじゃないかなと個人的に思いました。



なんで、私もちょっと最初はさらさらーって読んでたんですけど、まぁちょっとちゃんと読み直すか、という感じで、改めて本当に自分の大事な価値観ってなんだろうなあ、とか自分が得意にしてること、どういうことが得意なんだろうな、っていうところを考えた次第です。



ちょっと見つかったところで言いますと、価値観として大事なのは自分を表現できる事っていうのと、あとはその何かに没頭できること、没頭した上で自分自身の成長を感じられる、っていうところですね。



あとは、これちょっと条件として正しいか分からないですけど、二面性があるってところですね。例えば、キャッチコピー的に言うと、「親近感のある天才」みたいな存在になれるといいかなというのは昔からありますね。



得意なことは、構造化するとか、可視化するとかは得意かなと。数学が得意ってたぶん今となってはそうゆうことだし、人に共感を示せるとか、超現実思考なところは特徴かなと。



情熱とか、好きなことは結局ITという話にはなるので、ここは間違ってなかったんかなぁと。新しい技術とか好きだし、プログラミングとか具体の話も好きではあるかなと。



ただ、もう一つちゃんと考えないといけないポイントがあって。さっきは、「大事な価値観」っていう話はまとめてしてしまったんですけども、この価値観の中には2種類あるんですね。



”内側”の価値観と”外側”の価値観に分かれるんですけども。何の違いかと言うと、自分自身が成長していくことが大事だ、とか自分自身が何かに没頭できることが大事だ、みたいな価値観で、自分がどうありたいか、みたいなことが内側の価値観。



普通に考えていくと、外側の価値観ではなく内側の価値観という方がまあ多分描きやすいのかなと思うんですね。内側の価値観も大事jで、これはこれでは人生の目的にはなるんですけども。



でも、仕事をする上での目的にはなり得ないんですね。どういうことかっていうと、仕事をする上での目的っていうのはあのやっぱ外側に向いてる必要がありますので。



外側に向いてる目標って、例えば内側の価値観の延長にあるのかもしれないですけど、もっと色んな人が自分の目標に向かって成長していけるような社会にしたい、とか、成長したいって思ってる人をサポートしてあげたい、とか、そういった他人や社会に対してどうしたいかが、外向きの価値観だし、それが仕事の目的でや。



やっぱりその仕事の目的っていうものを捉えたやりたいことじゃないと、それは単なる趣味で終わってしまうね、と。結構、「そのままやりたいことをやり続けていれば仕事になる」みたいな極端な言い方を教える本とかもあったりするんですけども、やっぱただただやりたいことをやってるだけだと自分本位のやりたいことを突き詰めていくだけで。



例えばゲームに没頭する人。ゲームが好きで没頭するのが好きだから、プロゲーマーになるとして、それが誰かの役に立つ形になってないとやっぱり職業としては成り立たない、仕事として成り立たないってこと。



価値を届けて、その結果として、報酬を受け取る必要があるということですね。この本ではありがとうの言葉っていう書き方をされてましたけど、報酬をもらえて、僕たちはやっぱ生活ができるんで、外向きの仕事を増やす、外向けの価値提供ですね、それを捉えた仕事、かつ、やりたいことを見つける必要があります、というところですね、はい。



僕はこういった分析の結果、やっぱりITを選んだっていうことは間違ってないかなと思った反面、仕事の目的っていうのは実は全然これまで考えきれてなかったなーっていうところは思いました。



結局その何のために仕事をしていたのだろうって。外向けの価値観ですよね。考えたことあります?少し考えてみて欲しいっすわ。



やっぱ僕らの会社って、 BtoBの会社なんですけど、お客さんの企業がどれだけ儲かるか?っていうのを目標として設定しがちなんですよね。お客さん企業がどれだけ利益が上がるのか、売上が上がるのか、というのは一つの仕事の目的ではあるんですけど。それはあくまで”組織としての”仕事の目的なので。



よって、個人としてどうか?が重要なわけで。私個人としては、お金を儲けるということに興味もそんなにないので、まずお客さんの事業が拡大することに対してそんなに喜びを感じれないタイプっていうところに大きなギャップがあるところは認識しましたね。



一方で、「お客さんがなりたい姿に向かっていくことをサポートする」とか「成長のための負担を減らしてあげる」みたいな観点で考えれば少しは自分のやりたいことにフィットしているのかもと思ったんですけども。



結局、お客さんの会社の考え、とお客さん、要するに担当者、ギャップというものをすごく感じてしまうんですね。例えば、事業拡大を望んでいるのは私が対峙しているお客さん担当者、というよりは、お客様企業の組織としての意向であると。



なので、お客さん企業としてやりたいことをサポートすることは、実は本質的には私が対峙している一人の人間としてのお客様の負担を減らす、であったり、お客様自身が向かっていきたい所に対してのサポートはできていないんじゃないか?、という感覚が非常にありまして。



実際、これまでの仕事の経験でも、お客様企業にとって良い貢献をしたはずなのに、担当者からはありがとうという言葉を引き出せないシーンもありましたし。それが何より、お客様企業が望んでいることと、お客様担当者みんなが望んでいることが同じわけではない、ということで。



特に、私たちの会社が相手にしてる取引先は結構規模が大きい会社さんも多いので、会社のビジョンとか目標がそのまま個人の目標にはなりえないんじゃないかな、そういうケースの方が多いのかな、というところですね。



今そういったところから、私自身としてはやはりその、BtoCではないですけれども、いかに本当に個人の目標に対して、個人としてやりたいことに対してサポートができるか、貢献ができるような形が良いなとは思います。



このブログというのもですね、今個人に対して届けているメッセージにはなるので。読みたい人に対して、有益な情報を届けられればいいな、と思っているところはありますし、もしこの記事を読んでくれる人が何かしらのヒントをつかんでもらえれば嬉しいという風に思っています。



なので仕事としてもそういった領域に進むべきなのかなという風には改めて考えるきっかけとなりました。



色々と気づきをあたえてくれる本なのでおすすめです。

ミニプログラムとかスーパーアプリとか

最近、中国を中心に「ミニプログラム」の流行に拍車がかかっている模様です。

 

テンセントっというまぁ中国のGAFA的位置付けの一つの会社が「WeChat」という日本でいうところのLINEみたいなチャットサービスを提供しているわけですが、このWeChatというアプリケーション上で動くアプリケーションを俗に「ミニプログラム」と呼ぶんですね。

 

ちなみに、LINEの場合も「ミニアプリ」と若干呼び名は異なるものの、同じような仕組みを提供していたりします。例えばジョルダン(乗り換え案内のアプリ)が使えたり、Developer's IO cafeという秋葉原にあるレジレス店舗用のアプリなんかがあります。

 

classmethod.jp

 

 で、この流れって結構面白いなーと個人的には思っているんですね。どう面白いかというと、歴史は繰り返される的な意味で。

 

例えば、昔インターネットの黎明期って各社のWebサイトに行くためにどうしてたかというと、ブラウザにURLをいちいち入力してたんですよ。ユニクロのホームページはこのURL、セブンイレブンのホームページはこのURL、みたいに各自が覚えて入力してアクセス。やってられませんね。

 

ということで、この煩雑さに対する突破口として生まれたのが、いわゆるGoogleみたいな検索エンジン。キーワードで検索してヒットしたURLへGUIで遷移できるという仕組みです。これがすごいのは、Webページへのインターフェースを一つにした点でしょう。こういう意味でもミニアプリ化も同じような流れ。

 

あとはいわゆる、VM仮想マシンみたいな考え方にも近いですよね。物理サーバを丸々一台用意するのはコストがかかるから、いっそ一台のマシンに仮想的なサーバを作ろう、みたいな。一つのアプリケーションをインストールするから容量食うから、いっそ一つのアプリに複数のアプリを入れよう、を可能にしたのとほとんど同じ。

 

ということで、今はこのミニアプリとかスーパーアプリ、みたいな流れが来ているのは確かですが、個人的には少し先にはこういう形でもなくなるのかなーと思っています。

 

例えば、スマホアプリのクラウド化。今でさえ、主要な処理はクラウド側でスマホAPIを叩くための画面のみを提供しているケースがほとんどかと思いますけど、そもそも色んなアプリ自体がスマホではなくクラウド上に保管されるようになるはずで。

 

仮想デスクトップのスマホ版、シンクライアントスマホですね。5Gとかが進化してネットワークを意識する必要がさらになくなれば必ずこの流れになると思います。今でもこそノートPCぐらいにスペックが進化しているスマホですが、どんどん最低限の形に絞られていくでしょう。もしかしたらその時はスマホの形をしていないかもしれない。

 

こんな風に新しい技術が登場した時は、それは歴史的な背景から想像しうることだったのか、そしてそうだとすると、この先どんな風になっていくのか。そういった視点を持つと新しい技術の発見が楽しくなりますよ。

デジマの幻想

個人的な見解だけど。市場で流行っているほど、私は「デジタルマーケティング」とか「データ活用」みたいな分野に未来があるとは思っていない。もちろん、今後も市場としてはまだ伸びるとは思うし、私が好きじゃないだけな可能性もある。

 

特に私がいつも疑問に思うのは消費者に対するレコメンド機能。あれって本当に機能しているのか。もちろん、効果がないとは言わない。私だってクーポン発行されたタイミングで洋服を買うこともある。でも、それはいずれは買おうと思っていた品だったりするので、購買機会を本当に増やせているのかが疑問。

 

レコメンド機能が一番フィットしていると感じるのは、やはり今でもAmazonの書籍レコメンドに限る。あれは何となく買ってしまうことがあった。ポイントなのは趣味嗜好としてのジャンル自体がちゃんと確立されている分野で使うことだ。

 

例えば、本を読む人のほとんどは「本を読むこと」それ自体が好き、それ自体が目的の人が多い。つまり、実際の中身(コンテンツ)はその枠に捉えられていれば何でも良い、みたいな場面で効力を発揮する。

 

まず、こういった意味でマーケティングとは「嗜好品」に対してのアクションにある程度限定されると私は見ていたりする。だって、家電とか生活必需品みたいなところでレコメンドされても困るわけで。冷蔵庫を買ったあなたには洗濯機をおすすめ、みたいなことをしてもうーん、という感じ。

 

もちろん、「家電」というジャンルが嗜好として好きな人には効くと思う。だからどちらかというと、必要性に駆られた購買なのか、その人の嗜好に基づく購買なのかをちゃんと見分けることが重要なのだろうと。今そう思った。

 

で、そういう意味でいくと、社会のインフラっぽいサービスとマーケティングって実は結構相性としては良くない気もしていて。例えば、コンビニ。コンビニって行きたくて行く場所ではなく、どちらかというと仕方なく行くところ。生きるためには食べ物が必要で、でも作るのはめんどくさい、だからコンビニに行く、という感じ。

 

だから、最近はO2OとかOMOとかいろいろと新しい概念が提唱されてはいるけれど、いまいち本当にハマっているのか、という感覚がある。少なくとも私は過去におそらく数十万以上、コンビニにお金を落としていると思うが、レシートについているクーポンを使ったことが一度もない。

 

つまり、クーポンを使いたくてコンビニに足を運ぶということもないのだ。コンビニでレシートを受け取らない人の多さを考えれば、私以外も同じような感覚なのではないだろうか。それが小売×マーケティングに私が懐疑的な一つの理由。

アジリティ化する世界

みなさんは読書をするだろうか?

 

私は昔は結構な読書好きだったのだけれど、最近はほとんど読書というものをしなくなった。本を購入する頻度も減っているし、購入した本を最後まで読み切ることも少なくなっている。

 

ここ十年ぐらい、大型の書店数は年々減っている。これは電子書籍や一般メディアの普及などが影響している一方で、そもそも本を読まない人が増えているというのが本質なのだと思う。事実、一日の平均読書時間が減っているというデータもある。

 

読書というのは、いわゆる速読みたいな手法を使わない限り、一冊の本を読むのに2時間かそれ以上かかるのが普通だろう。社会人にはこの時間を一冊の本のために割くのはあまりにおしい。非効率なのだ。

 

昔は本というのは非常に効率的に安く過去の賢者たちの叡智を学ぶことができるツールだった。なので誰もが本の価値を疑わなかった。しかし今はどうだろう?

 

Webには色んなメディアが溢れている。少し前であれば「ネットの情報は玉石混交」、「知識が体系化されていない」などと批判的な声もあった。でも、今はそんな批判の声を聞くだろうか。

 

もちろん、そういったデメリットはまだ残ってはいる。しかし、ネットの情報であっても、信頼のおけるメディアや著名人を抑えておけば、正しい情報にありつく可能性は高い。質の高い情報ほど提供されやすいアルゴリズムが構築されている。そもそも全体のコンテンツの質も上がっている。おまけにほとんどが無料。

 

となった今、書籍の価値は昔ほど高くないと思ってしまうのは私だけだろうか。いや、価値が変わったわけではなく、今の時代を生きる多くの人には適していないといった方が良い。

 

システム開発で喩えるのであれば、ウォーターフォールで数年かけてガッチリしたシステムを作るのではなく、アジャイルでクイックにサービスをローンチする、方が今の時代には合っているということ。つまりはアジリティへの対応がもっとも大事ということだ。

 

価値のある情報がまとまった本という形で執筆され、編集され、パッケージングされ市場に並ぶのを待っていれば世の中はすでに変わってしまう。「早さ」が何よりも価値を持つ現代に置いて、この損失は大きい。

 

それでも学習としての読書を続けるのであれば、要約サービスの活用を勧める。かく言う私もサブスクリプションでflierというサービスのゴールドプランに加入している。月に本を2冊買うぐらいなので、習慣的に本を読む人からすれば大した出費ではない。

www.flierinc.com

 

まずはこれで読んでみて、もう少し深く知りたいと思ったものだけ、本書を読めば良いし、別にこれだけでも本の重要なポイントはそこそこ知ることができる。目次や全体像がわからないなど、まぁ問題はあるものの、短い時間でだいたいの内容が掴めることに意味がある。

 

別にこれを紹介して私にメリットがあるわけでもないが、おすすめなのでぜひ。

AWSソリューションアーキテクトサマリ2

第二弾。だいぶ慣れてきた。フロー図とかシーケンス図とか普通に書けるといいんだが。

4. EC2/AMI/EBS/インスタンスストア

EC2起動までのステップ

# ステップ 詳細
1 AMI(Amazon Machine Image)の選択 仮想マシンのOSイメージを選択
2 インスタンスタイプの選択 マシンスペック(CPUコア数、メモリ)を選択
3 ネットワーク・IAMロールなどの設定 VPC・サブネット・IPの割当、IAMロール、ユーザデータ(OS起動時のスクリプト)を設定。
インスタンス作成時に確定していない値はメタデータを用いて記述
4 ストレージの設定 EC2インスタンスに接続するストレージをEBSとインスタンスストアから選択
インスタンスストアの選択は初回起動時のみ可
5 タグ付 検索性向上のためのキーと値のセットを付与
6 セキュリティグループの設定 FW設定として最低一つのセキュリティグループを設定
7 設定確認 1〜6の設定内容の確認
8 キーペアの選択 EC2インスタンスSSHログインする際のキーペアを選択

EC2インスタンスのライフサイクル(状態遷移図)

初期状態 起動 時間経過 再起動 停止 削除
-(未起動) pending - - - -
pending - running - - -
running - - rebooting stopping shutting-down
rebooting - running - - -
stopping - stopped - - -
stopped pending - - - shutting-down
shutting-down - terminated - - -
terminated - - - - -

EBSとインスタンスストアの比較

比較観点 EBS インスタンスストア
データ特性 不揮発性(永続的) 揮発性(一時的)
性能 数百〜2万IOPS MAX30万IOPS
価格 $/GB 無料
対応EC2 EBS-backedインスタンス instance store-backedインスタンス
対応EC2の特徴 停止、起動、再起動、削除 再起動、削除

EBSの3タイプの比較

比較観点 General Purpose SSD Provisioned IOPS SSD Magnetic
ボリュームサイズ 1G〜16T 4G〜16T 1G〜1T
IOPS 3IOPS/GB、MAX10000IOPS 容量の30倍IOPSを指定、MAX20000IOPS 平均100IOPS
価格 容量のみ 容量・指定したIOPS 容量・発生したIO
ユースケース 一般 高い性能を求め羅れるアプリ・DBなど IOの発生が少ないコスト重視のマシン
推奨運用 - ネットワークがボトルネックになるため、
EBS最適化インスタンスとしてEC2を起動
-

EBSスナップショット

S3に保存されるEBSないのデータバックアップ。 主な特徴は下記の通り。 - 圧縮保存 - 差分バックアップ - ディスクI/Oを停止するため、ボリュームをアンマウントしてからの取得を推奨 - 復元時は異なるAZ、EBSタイプ、サイズ(大きい場合)の指定が可能

プレイスメントグループ

EC2インスタンス間のネットワーク接続を高速化するためのグループ。 異なるAZ間は物理的には離れているために発生する遅延への対策として利用される。

Dedicatedインスタンス

ハードウェア占有インスタンス。EC2インスタンスを起動させる物理ホストに別アカウントのEC2が起動しないことを保証する。ソフトウェアライセンスでハードウェアの占有を求められる場合への対策として利用される。

5. オブジェクトストレージ

S3

Amazon Simple Storage Service。安価で耐久性有り。データ容量無制限。 オブジェクトには下記2種類のストレージクラスがある。 - スタンダードクラス・・・イレブンナイン(99.9・・・と9が11個続く%)の耐久性。3ヵ所に複製。 - 低冗長化(RRS)クラス・・・フォーナイン(99.99%)の耐久性。

包含関係としては、オブジェクト<<バケットである。一般的なファイルシステムのストレージは、ディレクトリ単位でファイルを管理するが、オブジェクトストレージはバケット単位でファイル(オブジェクト)を管理する。また保存形式はKey-Value Store形式である。

操作ごとにデータが整合されるタイミングは下記の通り異なる。

  1. 新規オブジェクトの書き込み(PUT)
    S3バケットに書き込み後、S3から完了が返却された後に整合される。

  2. 既存オブジェクトの上書き(PUT)
    S3バケットに上書き後、S3から完了が返却され時間経過後に整合される。

  3. オブジェクトの削除(DELETE)
    S3バケットから削除後、S3から完了が返却され時間経過後に整合される。

S3のセキュリティ

  • アクセス制限方法の比較
比較観点 ACL バケットポリシー IAMポリシー
他アカウントの設定 ×
自アカウントの設定 ×
バケットアクセス 許可のみ可 許可・拒否可 許可・拒否可
オブジェクトアクセス 許可のみ可 許可・拒否可 許可・拒否可
条件付きアクセス 不可
IAMユーザアクセス 制御不可 制御可 制御可
グループアクセス 制御不可 制御可 制御可

加えて、署名(期限)付きURLという方法があり、一時的に特定のユーザだけにアクセスを許可したい場合に用いる。

  • 暗号化とアクセスログ
    • サーバサイド暗号化・・・AWS管理の鍵、ユーザ管理の鍵を使って実施可。
    • クライアントサイド暗号化・・・暗号化データをアップロードする。
    • アクセスログは任意で取得可能、実アクセスから一定時間経過後に取得される。

Webサイトのホスティング

EC2よりも安価にWebサイト構築が可能。動的なプログラム(PHP,JSPなど)は不可だが、クライアントサイト(JavaScript)などは可能。

バージョニング機能

S3バケット単位で有効化できる。オブジェクトに対してバージョンIDが付与されるため、誤操作時に元データの復元が可能。

Glacier

データのアーカイブや長期バックアップなどの用途に適したストレージでS3に比べてコストが安い。(一方で、即時参照ができない。)S3バケットライフサイクル機能によって、指定日数経過後のオブジェクトストレージをGlacierに移行、指定日数経過後に削除などが可能。

6. データベース

AWS提供のマネージドデータベースサービス種類

サービス名 サービス概要
RDS リレーショナルデータベース
Dynamo DB NoSQLデータベース
ElastiCache インメモリキャッシュ
Redshift データウェアハウス
  • マネージドサービス・・・ユーザインストールすることなく利用可能なサービスであり、RDB、ELB、SQSなど様々ある。

Amazon RDS

データベースエンジンを下記から選択可能。 - Amazon AuroraAWS独自、MySQLと互換性あり) - MySQL - MariaDBMySQLから分岐、オープンソース) - PostgreSQL - Oracle - Microsoft SQL Server

RDSの主要機能と特徴

  • マルチAZ配置

    • 複数のAZにRDSインスタンスを配置して可用性を向上。
    • スレーブ最新化の仕組みは下記の通り。
    • 読み取り性能のためにリードレプリカを用意する構成がある(スレーブは読み書き不可)
    • フェイルオーバーはマスター障害、メンテナンス、インスタンス再起動時に発生(数分程度)
    • Auroraは3AZにクラスターボリュームを作成し、各AZでデータを保持、プライマリインスタンス以外にはリードレプリカを配置する構成
  • 自動バックアップ機能

    • 1日1回スナップショットを取得
    • スナップショット保持期間はデフォルト7日(0〜35日で指定可)
    • トランザクションログを取得しているため、復元が可能
  • パッチ適用

    • 指定の曜日・時間帯に自動でパッチ適用
    • スレーブ→スタンバイの順番で適用
    • 重要なセキュリティ脆弱性対応の場合は無効でも適用される場合あり
  • ストレージ

    • EBSと同様のタイプから選択可

DynamoDB

  • 必要に応じてストレージ自動拡張
  • 秒間あたりのI/O性能を指定可能
  • SSDのみのため性能安定
  • 3つのデータセンターにデータ複製(高可用性・高耐久性)
  • 読み込み整合性の強弱を指定可能(性能と整合性のバランス調整)
    ※読み込み整合性=データが整合されるタイミングの早さのようなもの

一つ一つの項目は400KBを超えられないため、サイズは小さいが項目数が多いデータに適している。

  • セッション
  • ゲームの点数
  • 買い物カゴ
  • センサーデータ

ElastiCache

下記のいずれかを選択。

  • Memcached・・・Key-Value Store形式。マルチノードのキャッシュクラスタ構成
  • Redis・・・Key-Value Store形式。マスターースレーブ構成

RDSへのアクセス負荷の軽減、セッションデータの格納などの用途に用いられる。

7. Amazon CloudWatch

Amazonのモニタリングサービス。 下記のような監視項目(メトリックス)が存在する。 - EC2のCPU利用率 - EBSのディスクI/O - S3の格納オブジェクト総数 - RDSインスタンスのメモリ空き容量 - DynamoDBに書き込まれたユニット数

など

EC2のモニタリング

  • EC2のメトリックス

    • 標準(デフォルト)メトリックス・・・ハイパーバイザが取得(12種類)
    • カスタムメトリックス ・・・OSにインストールしたエージェントが取得
  • データプロット間隔

    • 基本モニタリング・・・3種類のステータスチェックは1分間隔、その他は5分間隔
    • 詳細モニタリング・・・標準メトリックスを全て1分間隔(要追加料金)

アラーム

メトリックスの閾値を超えた際に所定の動作(アクション)を行う機能。 下記のような動作が可能。

  • メール通知(SNS
  • Auto Scalingポリシー(インスタンス数の増減)
  • EC2アクション(停止/削除/再起動/復旧)

アラームは3つの状態を持つ。 - OK・・・閾値未満 - アラーム・・・閾値以上 - 不足・・・データ不足

SNS

Amazon Simple Notification Service。ユーザやアプリケーションにメッセージを送信できる通知サービス。

  • メッセージ・・・通知するメッセージ
  • サブスクライバ・・・通知を受け取るクライアント。対応プロトコルは下記の通り。
    • Eメール
    • SMS
    • モバイルプッシュ
    • HTTP/HTTPS
    • SQS
    • Lambda
  • トピック・・・単一、複数のサブスクライバをまとめたもの

アラームアクションSNS設定・検知の流れ

  1. システムアラートが通知されるトピックを作成
  2. トピックにサブスクライバを登録
  3. トピックにCloudWatchのアラームとSNSのアクションを設定
  4. アラーム検出時、トピックにメッセージを送信
  5. SNSがサブスクライバにメッセージを送信

アフターコロナの世界はどうなる?

アフターコロナポストコロナ、そしてウィズコロナ。こんな言葉が徐々にだが各所で使われるようになってきている。今の私たちはナウコロナの時代に生きているため、あまりピンとこないけれど、この状況はきっとリーマンショック東日本大震災などにも匹敵する歴史的大事件ということだ。

大事件があると、社会のあり方は変わる。大事件から二つのものを得るからだ。それは解決策と経験である。今回社会として手に入れたものはリモート"の基盤である。リモートの基盤は元々あったし、一部の人には使われていたが、今ほど社会的に普及した事はないだろう。リモートが一部のITリテラシー層だけではなく民主化したことが大きい。

そして、あえて経験という言葉で分けているが、これはつまり「リモートという手段を使うとどうなのか」を経験したことで今までと何が違うのか、どっちがいいのかを個人個人が判断することが可能になった、ということ。これが大きい。

経験するというのは大きい。事前にメリットとデメリットを知ってわかった気になる人間は非常に多いが、実は体験してみないとメリットとデメリットが自分にとってどうなのかがわからないから。今回リモートで色んなことを経験した人は自分にとってどっちが向いているか、どうするのがいいのかが昔よりも見えているはず。

なので、アフターコロナというのは”非接触”というキーワードを皮切りにリモート化、無人化、非同期化が進んでいく。たとえ、コロナが落ち着いたとして、もし次に同じような事件になったときに対応できるようにしておかなければならないという教訓を得ているからだ。

私の仮説としては、ネットスーパーが進化すると思われる。ネットスーパーは利用率が一般のECなどに比べて低い。宅配ボックスに届けるとかができないことや、今すぐ欲しいに対応できなかったり、鮮度などの問題への懸念など様々な理由はあるだろう。

でも、これらの理由を解決しないとマズいということは今回わかったと思う。今、スーパーがもしかすると最も混雑しているのでは?というぐらいに人が混んでいる。もちろんできる限りの対策をしているから大問題にはなっていないが、対策としてはかなりローテクだ。

もっと進化するべきだし、そう強く思った人がたくさんいるはずなので、きっと進化していくと思う。ネットスーパーを利用する人も増えていく。

あとはなんちゃらR系の技術も間違いなく伸びる。特に労働への適用という文脈で成長する会社も出てくるのでは。例えば、リモートワークをやってみた上で発生した課題として、相手の表情や反応が見えない、でもビデオ通話にすると結局身嗜みを整えないとだめでめんどくさい、とかポツポツとある。

まとめると、一つはセキュリティとプライバシーの問題。つまり、こういう情報はみたいけれど、こういう情報はみられたくない、という二律背反の要望事項を満たす必要がある。もちろん、この点だけであれば、別にZoomなどのWeb会議ツールでも対応はできるかもしれない。

しかし、基本的にPC画面から取得できる視界情報には限界があると私は今回痛感した。例えば、Web会議中に資料を投影すると、会議に参加している全メンバの顔を見渡すことなんてできない。逆にメンバの顔をみるようにすると、投影資料の端が見切れたり、サイズがすごく小さくなってしまう。オンライン飲み会についても、十分に楽しめることはわかったが、今だとおそらく4,5人ぐらいが限界だろう。

こういった情報量の限界への対策には今だとVRかMRでしか対応できないと思う。もちろん、今の技術レベルで可能なのかはわからないけれども、HWのフォーマットとしてVRかMRに絞られるのでは?と私は考えている。

CtoCビジネスの本質

既存業界をディスラプトするCtoCというビジネス形態

攻めのITとはマッチングだと言われることがある。確かにデジタル変革の文脈で語られるITサービスの例としてよくあげられるのが、

そんなところだ。

まぁメルカリはビジネスの形としてはすごく新しいわけではないけれど、これらのビジネスがこれまでマッチングできなかった人たちをマッチングさせたことで、ビジネスとして成立する仕組みを作った点が新しい。 CtoC市場とも言われる。CtoCの出現によって、タクシー業界や民泊業界は脅かされている。今となっては同じようなマッチングサービスの出現には枚挙に暇がない。今は大丈夫な業界でもこの先、デジタルディスラプターに脅かされる業界は必ず現れる。

CtoCの本質

実はCtoCビジネスが成立するための原則がある。「本質的な提供価値がコモディティなもの」はいずれCtoCとして提供される。 タクシーが提供してくれる価値は何か?楽な移動だ。出前が提供してくれる価値は何か?食材を家まで運んでくれることだ。 ではそれらの価値を提供するために高度なスキルが必要だろうか?車を運転できる必要はあるが、高度な運転技術は要らない。

ちなみに、日本の人口が1億2000万人程度の中で、運転免許を持っている人は8000万人程度なので、2/3は同等の価値を提供できる、ということ。 誰でも代替可能なスキル、これがつまりコモディティである、ということだ。

他にも大量のリソースを保有することのみが強みにサービス提供している企業もCtoCサービスに奪われる可能性が高い。 だって少量のリソースを持っている人がたくさん集まれば、大量のリソースを持っていることと同義だから。 わたしが働いているSIerというのもある意味、大量にエンジニアを抱えていることが一つの武器だったりするので、 クラウドソーシングとかにとって変わられる可能性もあり、ひやひやしちゃう。

コモディティとは何か

時間さえあれば誰でもできるようなことはコモディティであると言える。例えば、ダフ屋のようにチケット購入のために1時間並ぶ、 授業中の黒板を一字一句正確にノートに書く、などもCtoCビジネスとして十分成立する。 私、個人で言えば、美味いラーメン屋とかは代わりに並んでくれる人がいればお金を払し、間違いなくそういう”お金で時間を買いたい”と思う人はいる。

ちなみにコモディティでなければ安心、ということもない。 CtoCはコモディティではない業界の仕事でも奪っていく可能性がある。要するに業界を問わず、中抜き現象がおこるのであって、単純に仲介業者として管理する立場は淘汰される。 強いていうのであれば、コモディティ化がそこまで進んでいない仕事であれば、素性のわからない人間に作業を委託しにくい心理が働いて、ビジネスが活性化されにくい、というだけだ。 時間がたてば、別にクラウドソーシングでも全然問題ないね、と誰もが思うことだろう。

事業化する力が必要

そもそも、今の時代に本当の意味でコモディティではない力なんてものはない。無理だ。だから身に着けるべきなのは事業化できる力。事業化する力はたとえコモディティ化しても稼げる。 逆に稼げないということは事業化する力がないということ。 少し上の視点から世の中を俯瞰したい。